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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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42/165

夕方の営業(常連客編、その12)

物語の続編になります

少し前まで泣き続けていたが

落ち着いてきた朝陽


朝陽【いただきます】と一口頬張る


朝陽【おいしい~】


アコ【おいしく食べて

   切り替えなさい】


朝陽【はい】


広志【続いてさ、アコ~

   拓海君の分上がったよ~】


アコ【は~い、よっこらしょっと】と 

   おぼんに乗せた料理を

   持ち上げる


アコ【はい、おまちどおさま】と

   矢野の前に置く


矢野【おいしそうです、いただきます】  

   と一口頬張る


矢野【ほっとする味です!

   疲れが吹き飛びます】


山武【そういえば休みは

   どこか出掛けたの?】


矢野【久々に友人と再開しまして、

   なかなか互いの都合がつかない 

   で近況報告してましたね】


広志【友人は何の仕事して

   いるんだい】


矢野【畳職人しています】


広志【職人とは意外だな~

   てっきり公務員かと

   思っていたから】


矢野【自分と正反対なので、

   だからこそ馬が合うと

   いいますかね~

   自分が静なら

   向こうは動の感じで】


山武【久々に会えて良かったじゃん!

   お隣さんは気にしない様にね】


隣の朝陽を見る矢野…


矢野【何かあったのですか?】


広志【振られたんだとさ】


朝陽【お兄さんは彼女いるの~】と

   絡んできている


アコ【尚美ちゃ~ん、

   お水飲みましょうね~】


矢野【すいません、

   自分は決めた人がいまして

   なかなか手に届かない人

   なんですけどね】


アコ【遠距離なのね?

   秘めた想いとか?】


広志【アコ!野暮な事は聞かないの!

   拓海君!後は君が決める事】


山武【もう会えない訳では

   ないんだから、わずかでも

   可能性があるなら

   そこに挑め】


矢野【はい!】


一方その頃の哲男は毎度おなじみの

野球中継に視線か向いていた!

ただし、試合の展開は一方的な内容になっており哲男も皆と

話に交じっている


アコ【そういえば哲男君、

   今日は野球中継見ないのね】


哲男【だってこの状況ですからね~

   今日は仕方ないですよ】と

   視線をテレビに向けると


実況【トルクヤ対日中の試合は

   6回を終わりまして11対0で

   日中が大量にリードして

   おります】


広志【今日は負け戦だな~】


アコ【こんな時もあるわよ】と

   哲男を慰める


実況【ここで他の球場の途中経過を

   お伝えします!まずはパ・リーグ 

   から千里マリンスタジアムで

   行われております

   千里対バンクソフトは7回裏

   終わりまして2対0で千里が

   リードしています!】と

   他球場の状況を伝え始める


山武【ウチも今日は

   厳しそうですね~】


アコ【2点なら何とかなり

   そうじゃないの】


哲男【そうっすよウチよりは

   ましっすよ~】


山武【でも今年ほとんどチーム打率

   上がらないんですよ~】


哲男【そっちは、夏場強い

   じゃないっすか~】


山武【毎年夏になるとエンジンかかる 

   感じですけどね!

   あ~優勝は無理でも

   せめてAクラスには入りたい】


広志【そんなに遠ざかるのか】


山武【今年Bクラスなら10年連続です】 


アコ【ちょっとそれは長いわね…】


山武【ほとんど4位なんですよ、

   後一歩っていうところ

   なんですけどね~】


広志【選手も一年かけて一生懸命

   プレーしている結果だからな、  

   ある意味で辛く厳しい

   世界だろうさ…

   ここにもいるけどな

   “負けられない戦いが

   そこにはある”なんてな】と

   決まったとドヤ顔をしている

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