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小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


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家族の会話

お店の営業が終了し片付けを終え

鍵を閉めて、皆自宅に戻っていった…自宅の鍵を開けて入っていく


広志【今日も忙しかったな~

   精魂使い果たしたよ】と

   疲れきった表情を見せ座る


アコ【お疲れさまでした、

   今お茶淹れますね】


広志【アコも源もお疲れさん】


源【親父もおふくろの方もお疲れ!

  しかも毎日あんな戦場を

  二人で切り盛りしているんだから  

  凄いよね】と感心している


広志【いつもこんなもんだよ、

   驚きもないよ】


アコ【そうそう、はいお父さんお茶】 

   と湯飲みを広志の前に置く


広志【ありがとう】そして一口すする


広志【はぁ~落ち着くね~】


アコ【源も】と湯飲みを源の前に置く


源 【ありがとう】と一口すする


アコ【私も】と自分も一口すする


源 【さすがおふくろ、安定の味です】


アコ【ほめたって何もないからね、

   そういえば幸は今日帰ってくる 

   はずですよね~】


源 【仕事忙しいんじゃないの?

  パン屋さんだし】


広志【まぁ確かにでも心配は心配だな  

   ~年頃の嫁入り前の娘だし】と 

   若干そわそわしている


アコ【お父さん、今時嫁入り前の

   とかは古いと思いますよ?】


広志【男親としては心配なんだよ

   変な虫に引っかからないか

   とかさ…】


少しして玄関のチャイムが鳴る…

ピンポーン


アコ【帰ってきたようね、はいはい】 

   と玄関のドアをガチャっと

   開ける


幸 【ただいま~やっと帰れた~】


アコ【おかえりなさい】


広志【おかえり…元気にしてたか】


幸 【仕事は順調で充実しています】


源 【幸~その割には帰省するの

  かなり遅れたな~】


幸 【それは電車に言ってちょうだい!  

   私のせいじゃないからね、

   大変だったんだから~】と

   両手を腰に充てて

   視線を3人に向けている


アコ【何かあったの?】


源 【今日は朝からバタバタしてたから 

  テレビも夜は哲男さんの野球と

  ラジオはいつものだし、

  何も分からないんだよ】


幸 【仕事終わって友達と橋船の

  ぽーとららに言ってね~

  お土産買って帰りの電車に

  乗ったらさ…強風で頻繁に電車

  止まっちゃったし、代替バスも

  満員でぎゅうぎゅう詰めで

  へとへとなんだから】と

  疲れきった表情で語る


広志【随分災難だった様だな】


アコ【とりあえずいつまでも

   玄関にいないで

   上がってちょうだいな】


幸 【は~い】とそういって

  靴を脱いで上がる


そして皆居間の部屋に座りアコは

幸にお茶を差し出す


アコ【これで一息つきなさい】


幸か一口すする…


幸 【あ~疲れた~やっと帰ってきた~ 

  って感じ~】


アコ【あのね~疲れきった

   サラリーマンのおじさん

   みたいな声出さないの!】


幸 【それだけ疲れたのよ】


広志【まぁ明日から少しは

   休めるじゃないか】


幸 【お父さんお母さんは

  休みどこかいくの?】


アコ【明後日箱根に日帰り旅行ね】


幸 【いいなぁ~】


源 【ちなみに俺は華と京東タワーに

  行く予定】


幸 【私はのんびりしようかな~】


広志【どこか出掛けないのか、

   確かアイドルグループの

   コンサートに行くとか

   聞いていたけど…】


幸 【それがさ~これみてよ…】と

  いくつかの雑誌を広げる、

  そこには幸が熱狂的に応援して

  いるアイドルグループ特急の

  メンバーで俳優の“桜木隼人”の

  熱愛スクープが掲載されていた


源 【あ~随分前から噂はあったよな~ 

  ただ、宣伝って場合もあるよね】


幸 【へっ?】


広志【あ~確かに出演する話に

   注目してもらいたいので、

   あえてこういった事を

   するのはあるよな】


アコ【そうそう、昔からの定番みたい 

   なものよね】


幸 【そうなの?】


アコ【そういうものです!

   第一恋愛は自由でしょう、

   してはいけない決まりは

   ないのだから】


幸 【それはそうだけど~】と

  少しふてくされている様に話すと


アコ【それに桜木さんが選んだのは

   現時点でこの人だった、

   ただそれだけの事よ】


広志【まぁまぁ、しかし母さんズバリ 

   ストレートに言いましたね~】


源 【でもこの人さ~

  今日店に来てたよね…】


アコ【確かにそうね~】


幸 【へっ?】


広志【そうなのか?】


アコ【昼の営業の時に来てたわね、

   変装してたけどね、

   すぐに分かったけど】


源 【おふくろ恐ろしい観察力…】


アコ【伊達に長年お客さん

   見てますからね】と少し得意気

   な表情をしている


広志【しかし、何故来たんだろうか

   不思議だな…】


アコ【あの人はまた来るわよ、

   勘だけどね】


広志【アコの勘は恐ろしいほど

   当たるからな~】


そういって夜は更けていくのでした



今回の登場人物ーーーーーーーーーー


桜木(さくらぎ) 隼人(はやと)…21歳

学生時代に芸能事務所から

スカウトされデビューする

現在は俳優をしながらも

アイドルグループの特急のメンバーと

しても活動


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