夕方の営業(市場関係者編)
時計の針は17時を少しで回った頃、
近くの公園で賑やかに遊んでいた
子供達がそれぞれの家に帰ろうとしていたその時…いつもなら3兄弟が一番に現れるのですが今日は?
鈴村【こんにちは~】と暖簾をくぐり
店のドアを開けて入っていく
八百【おっす!来たぞ~完成したって】
丸井【今晩は~】
渡貫【こんにちは~】
谷出【今晩は~】とぞろぞろと
店のドアを開け入ってきてと
テーブル席に座っていく
広志【いらっしゃい!皆恐ろしい
執着だな~】
アコ【いらっしゃい!】
源 【いらっしゃいませ~】
八百【久々にアレ食べられるんだから
さ~】と和やかに話す
広志【お礼は丸井さんに】
丸井以外の皆が丸井に対して
“ありがとうございます”と軽く頭を
下げている
丸井【大した事はしていませんよ】
アコ【それより飲み物はちゃんと
大丈夫ですか?】
鈴村【そうそう“ぬる燗”で
お願いします】
八百【俺も俺も】
アコ【はいはい】とそれぞれの
お酒を徳利に入れ替えて
温め始めた
アコ【その前に、はいおしぼり】と
それぞれに渡している
皆一同に【ありがとうございます】と
受け取り手を拭いたりしている
ちなみにではあるがお店には常連客
専用の徳利がある、それは間違えないようにするためである
広志【その間どうする?先に少し腹に
つまんでくかい?】
皆顔を見合わせて…そりゃあ
いただかないと
広志【はいよ!】とそれぞれの
テーブルに皿にのせた物を
置いていった
広志【“牛肉の干乾し”別名は
“ビーフジャーキー”】
八百【お待ちかね~会いたかったよ
~】
鈴村【本当です~お眼鏡に叶いました
~】
丸井【あとは、“牛スジの煮込み”
もらえますか?】
アコ【丸井さん?野菜も食べましょう
ね!】とニンマリと笑顔で語る
丸井【…アコさんに逆らうと
後が怖いから頼みましょうね…】
と少し呆気にとられながら話す
谷出【私は“揚げ出し豆腐”と
おからは何に?】
広志【おからは酢の物と
和えてあるよ】
谷出【じゃあそれでお願いします】
八百【野菜食べようぜ~】
鈴村【それを言うなら魚もな!】
渡貫【キノコや乾物も
忘れないで下さい】と
皆が言い合う状態に
なっている中で…
広志【“ホルモン炒め”になら
野菜も魚も入ってるぞ!】
丸井【でも“おからの酢の物”と
“出汁巻き玉子”をお願いします
アコ【はい、ありがとうございます!
それで皆はどうするの?】
渡貫【私は“ホルモンの炒め物”を
お願いします】
八百【俺も同じ】
鈴村【俺も】
広志【はいはい】
丁々発止
しているちょうどその頃、ぬる燗が
頃合いに出来上がり、
それぞれに差し出す…
そこには牛肉の干乾しをあらかじめ
入れてあるのだ
広志【はいよ~もう少しな~】
アコ【先に少し食べたら?】
八百【じゃあ、そろそろ】と
一口食べる
広志【ちなみにではあるが、
牛肉の干乾しは
非常に硬いので少量ずつ、
かみしめる様に食べるのが
おすすめである!
念の為に申し上げるが
歯が弱っている方は
白湯に浸して柔らくなってから
食べていただけたら
幸いである】
アコ【お父さん?】
源 【親父?】
広志【ん?】
アコ【どうかされました?】
広志【いや、何でもない】
八百【う~~ん、美味い‼️
これこれこの味この味だよ】と
満面の笑みで
鈴村【どれどれ、俺も…美味い‼️
これだよな~】と
同じく笑顔で語る
更には皆がそれぞれの
お酒を呑みはじめると…
皆 【くぅ~これこれ、たまらん!
タマランチ会長】
広志【…おいおい久々に聞いたぞ、
タマランチ会長って】
アコ【今の時代では死語ね…】
丸井【たまにはいいじゃ
ありませんか?】
谷出【そうそう】
広志【これから来る他のお客様に
くれぐれも迷惑をかけない
様に!】
皆 【は~い!】
源 【弾けてるね】と作業しながら語る
アコ【皆さん、くれぐれも
お願いしますね?そうでないと
私も久々に呑まなくちゃね?】と
笑顔で語りかける
皆 【……はい……】
それぞれが小声で…
鈴村【アコさんに酒は呑ませるなよ】
八百【分かってるよ!俺なんか
昔投げ飛ばされたんだよ】
丸井【昔、泥酔して暴れた
男のお客のアレを鷲掴みにして
破裂寸前まで使い物に
ならなくさせたとか】
渡貫【車を大破させたとか】
鈴村【睾丸破裂の話は聞いた事あるぞ!
どこかの組の下っ端だろ!
あの後連中乗り込んで
来たらしいがアコさんの顔を
見た瞬間…ただならぬ気配を
感じて即座に帰ったって
話だろう】
アコ【何コソコソ話ているのかしら、
どんな話なの?】
皆 【いえいえ何も】と
慄いている
広志【アコ!口よりも手を動かして】
源 【お袋、再び嵐が来るからね】




