夕方の営業(常連客編?)
ここは、とある地方にある団地の一角
ここに物語の場所である
そこに、物語のモデル…
小料理屋アコがあります
アコ【あ~あと少しで夜の開店ね~
お父さ~ん 大丈夫~】と
言いながらトントントンと
長ネギを切っている
広志【あぁ…大丈夫だよ
それよりネギはまだか…】
アコ【後少しよ、辛抱しなさい】
広志【はいよ…まぁ仕方ないか…】
いつもの事だと再び仕込みに
戻った
さて、時計の針は17時を回り、
近くの公園で賑やかに遊んでいた子供達がそれぞれの家に帰ろうとしていたその時
哲男【こんばんは~アコさ~ん
いつものお願いしま~す】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラガラと開けて、
大きな声で店に入っていく
和邦【アコさん僕も同じで】
洋之【こんばんは~僕も同じで】と
いつもの指定席のテーブルに
それぞれ座っていく
アコ【いらっしゃい!いつもので
いいのね!お父さん日替わりと
揚げ出し豆腐3つ】
広志【はいよ…】調理に取りかかる
アコ【しかし、あんたたちも毎日毎日
ここに来るわね~
他に店あるでしょうに】と
それぞれにおしぼりを渡して
コップに水を入れて
テーブルにそれぞれ
置いていく
哲男【いやいやアコさん、
ここは俺達のオアシス
なんですから…】
アコ【オアシスって、あんたたち仕事
は大丈夫なの?】
洋之【なかなか厄介のがありましたけ
ど、ようやく
上手くいきました】
和邦【あれは、本当に大変でした。】
哲男【あと少しで一段落だよな…
アコさんテレビ良いですか?
もうそろそろ始まるんで】
アコ【もう時間?、好きにしなさい】
哲男【アコさん、通しまだっすか?】
アコ【料理が出来上がるまで
待てないの~、
本当にせっかちね~あんた達】
と少しあきれた感じで
話している
洋之【アコさん、僕ら一応客なんで】
アコ【僕らなんて柄やないでしょうに
~客というよりは、
息子だねあんたたちは】
テレビのリモコンを持って
電源をONにする哲男…
実況【さあ、いよいよ今年も球春到来
です!本日は大正球場から
京東トルクヤアトムズ対
京阪トライヤーズの試合を
お送りします】
哲男【いよっ!待ってました!】
広志【アコ、上がったよ】と
出来上がった料理を
盛り付けている
アコ【はい!よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、おまちどおさま!
めしあがれ】とそれぞれの
テーブルに置いていく
哲男【はぁ~お待ちかね、
今日も良いね~ヤバイね~】
洋之【ありがとうございます!
いただきます】と手を合わせて
和邦【いただきます】
アコ【あとこれお通しね】
哲男【今日の通しはだし巻き玉子です
か?】
アコ【長ネギ入りのだし巻きに
してみたのよ】
和邦【今日は、ご飯に味噌汁】
アコ【今日は味噌汁じゃなくて、
けんちん汁にしてみたわ、
たまには食べたいと
思ってね~】
洋之【無性に食べたくなるの
ありますよね~】
和邦【あとは…】
アコ【“鰯のさんが焼き”と、
“ほうれん草のごま和え”ね】
広志【はいよ、揚げ出し豆腐
おまちどおさま】
哲男「大将、ありがとうございます。
今日も名物にありつけました」
各々が割り箸を割り
けんちん汁をすする洋之と和邦…
洋之「はぁ~ホットします」
和邦「落ち着きますね~」
哲男「ここに来る事でオンとオフが
できます、さぁ食べよう」
今回からの登場人物--------
川出 哲男…28歳
アコの店に毎日の様に通う常連客
近くの町工場(坂元鉄工所)で働く従業員
口ぐせは(良いね~ヤバイね~)
熱狂的な京東トルクヤアトムズファン
村松 和邦…27歳
アコの店に毎日の様に通う常連客
哲男や洋之と同じ(坂元鉄工所)で働く従業員
歴史と野球が好きで、物まねが非常に得意
特定の応援しているチームはないらしい
又井 洋之…27歳
アコの店に毎日の様に通う常連客
哲男や和邦と同じ(坂元鉄工所)で働く従業員
学生時代は地下アイドル、゛CHO-CHO゛
で活動し解散まで在籍し芸能生活を引退