お昼の営業(常連客編、その3)
さてさて仕込みが終わり時計の針は
11時を回り、小料理屋アコは昼営業の開店準備をしていたその時には、
お客がちらほらと…
相木【こんちは~大将!アコさん!】と
毎度おなじみで
暖簾をくぐり店のドアを
ガラガラガラと
開けて入ってくる
アコ【もう仕方ないわね、
座って待っていなさい!】と
若干あきれながらの
表情で話している
浮田【すいませんありがとう
ございます!あ~減った~】と
いいながら席に座った
アコ【しかし、仕事は大丈夫なの?
毎日開店前に来て】
相木【今年から出勤時間が1時間
前倒しになったんすよ…】
アコ【それはお腹すくわね…
と言っても、こちらは開店時間
は変えないわよ!】と
手を腰に充てながら語っている
広志【アコ!いいぞ~開店だ】と
声をかける
アコ【はい!じゃあ開店で~す】
アコ【はい!いらっしゃい!】
広志【いらっしゃい!毎度!】
店にはお客さんがぞろぞろと
入って、おもむろに席に座る
相木【今日は何だろうな~】
浮田【献立考えなくていいし】
アコ【はい、おしぼり】と渡している
相木【ありがとうございます】
浮田【ありがとうございます】と
それぞれ受け取り
手を拭いたりしている
広志【アコ!あがったよ‼】
アコ【は~い‼よっこらしょ】と
おぼんを持ち上げて運ぶ
アコ【はい、おまちどおさま
めしあがれ】
榎本【こんにちは~入れます?】と
暖簾をくぐり店のドアを
ガラガラガラと
開けて入ってくる
アコ【えのちゃんいらっしゃい
ちょっと待って下さいね】
榎本【分かりました】
相木【今日のメニューは】
アコ【“イワシのユッケ”に
“おからハンバーグ”に
“だし巻き玉子”ね
後はいつも通りよ】
そう言いながらコップに
水を入れてテーブルに
それぞれ置いていく
浮田【今日はヘルシー系ですね~】
相木【そうっすね~】
少しがっかりしている
アコ【あなた達、いつも肉ばかり
でしょうからね!
ここで野菜の栄養も
取らなくちゃ…ね】
と満面に笑みで語ると
相木【はい!いただきます】と
割り箸を割りながらも
心の中では
いけないものを見て
しまった心境で一口
食べると…
浮田【美味いですね~】
相木【美味い!】
アコ【そうでしょ~しっかり食べて昼からもしっかり働くのよ‼】
相木【はい‼】
浮田【はい‼】
榎本【しっかり働きます‼】ともりもり食べていると…
矢野【ごめんください~
凄い盛況ですね…】と
暖簾をくぐり抜けて店のドアを
ガラガラガラと開けて、
店に入っていく
その熱気に若干
呆気にとられている
アコ【いらっしゃい!あれっ?
この前のお客さん…少し
お待ちいただいて
良いですか?】
矢野【先日はご迷惑をおかけしました!
今日はこちら方面に
仕事があったものですから】
アコ【そうでしたか~どうぞ】
矢野【失礼します】そういって
空いているカウンター席に
座りカバンを下ろしている
その頃の店内では…
高橋【すいませんご飯のおかわり
を…】
佐橋【すいませんおあいそで】
アコ【はい、少しお待ちくださいね~】
とバタバタと動きながら
広志【は~い、お待ち~】
アコ【お父さん、助かりました】
広志【こっちはいいから】
志太【いただきます】
小料理屋アコの昼営業の日常風景は
こんな感じとなります
今回からの登場人物--------
高橋 一弘…29歳
近くにある車の部品工場で
勤務している
佐橋 亨三…52歳
近くにある税理士事務所を
経営している
志太 武宗…24歳
介護会社の営業マンで
あちこち飛び回っている




