夫婦の会話と…(その6)
さてさて時計の針は13時を回り、
小料理屋アコの昼営業は終了になろうとしていた!最後のお客が会計を済ませて店を後にする
客一【ごちそうさまでした~】
広志【ありがとうございました~
またどうぞ~】
アコ【ありがとうございました~】と
お客が見えなくなるまで見送る
暖簾を下げて店に入れるアコ札も休憩中に代えて、入口のカギを
閉めている、広志が調理場の後片付けしながら皿洗いをしアコはテーブルに残った皿やコップを集めたり
拭いたりしている
広志【今日も相変わらず
忙しかったな~】と皿洗い
しながら話している
アコ【ありがたい事ですよ、近くには
飲食店がたくさんあるのに】
広志【確かにな、忙しい位が
ちょうど良いのかも
知れないがな】と水を止めて
皿を拭いている
アコ【私達も早く片付けて
お昼食べましょう
もうお腹ペコペコよ!】
広志【はいはい】
さて、二人は賄いである
今日の日替わりを食べている時の
やり取り、盆踊りの出し物を何に
しようか未だに決まっていなかった
広志【なかなかコレという
決め手みたいなのがないな~】
とぼやきながら日替わりの
残りを食べていた
アコ【さすがにいい加減に決めないと
準備とかもありますから】と
ご飯を頬張り味噌汁を
すすっている
広志【そうなんだけどな~鶏天は
好評だったけど盆踊りは
焼き鳥も復活するから
鶏被りになるしな~】と
ギョロッケを一口食べる
アコ【そうですね~どうしましょう
か…お好み焼きとかは】と
こちらは麻婆茄子を食べている
広志【お好み焼きか~
でもかなり時間かかるぞ~】
アコ【広島とか呉の感じになら
どうですかね】
広志【それならもう少し簡単なのも
あるからな~】
アコ【アレですか?】
広志【アレとフライドポテトかな~】
アコ【とりあえず試行錯誤しますか?】
広志【そうだな、少しやってみると
しますかね】
アコ【夜の営業に出しますか?】
広志【いや、まだ材料も揃わないから
明日からやるよ、それに色々と
味変も試してみたいしな】
アコ【それもそうですね】
広志【でも、祭りだと食べにくい
よな~】
アコ【食べ歩きの部分も
ありますからね…】
広志【そうしたらあっちでいくかね】
アコ【アレですか?】
広志【たまには原点に戻ると
するかね】
アコ【そうしますか?】
ワコ【大将~アコさ~ん、いる~】と
店のドアをガンガンと
叩いている
広志【どうしたんだろう】
アコ【何でしょうかね~】と言って
店のドアを開ける…
ガラガラガラ…
アコ【どうされたんですか?】
ワコ【悪いわね~昼休み時に】と
少し苦笑いしながら話す
アコ【それは大丈夫ですけど】
ワコ【旦那がね、そろそろこれの季節
だからだろうってさ】と
いくつかの日本酒や焼酎の瓶を
凍らせてあるものを
持ち込んでいる
広志【わざわざすみません】と
奥から出てくる
アコ【あぁ~確かに必要ですね~
ぼちぼち呑兵衛達が
現れますからね】
広志【ワコさん申し訳ないんですけ
ど、この気候だと2日で
なくなりますよ】と
ぼやいている
ワコ【酒屋としてはありがたいけどね
~ただ凍らせるスペースがね
そんなにないしお酒の種類にも
よるからね~アレとコレと
ソレと】といくつかの種類を
指折りで数えている
広志【そこはおいおいで
お願いします】
ワコ【そうしたら明後日で良いのね】
と少しドヤ顔で話す
広志【そうですね~アレはある意味で
名物ですからね】
ワコ【なるほど分かったわ、
新しいお酒でも試してみるわ】
と鼻息荒くしている
アコ【まぁまぁ、落ち着いて】と
なだめている
ワコ【じゃあありがとうね~】と
言って店を後にする
アコ【今年もいよいよ来ましたね】
広志【今日から酒の売れ行きが
試されるな、さてといい加減に
一休みしないと】
アコ【そうですね】
そして二人は夕方の営業に備えて、
つかの間の休息に入ったのでした




