表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小料理屋アコ~心おだやかなおもてなし  作者: 村越 京三


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

101/166

特別編 閉店間際の人々

さてさて、時計の針は20時を

少し回り、店の外は珍しく雨が降り

はじめた事もありいつものメンバー達もぞろぞろ帰り支度して店を後にしていた


広志【さてと、今日は早めの

   店じまいかね】


アコ【そうね】と話していたその頃


光山【こんばんは~】と暖簾をくぐり 

   店のドアをガラガラと開けて

   店に入っていく


アコ【いらっしゃい!あらっ、

   お久しぶりですね!】


光山【ご無沙汰しています】と

   挨拶してからカウンター席に

   腰を下ろして座る


アコ【今日はいつもので

   宜しいですか?】


光山【お願いします】


アコ【お父さん、揚げ出し豆腐と

   焼き鳥の塩と煮込みお願い】


広志【はいよ~】そう言って

   調理に取りかかる


光山【いや~久々に来る事が

   出来ましたね~】


アコ【そう言えば会社の方は

   大丈夫なのですか?】そう言って 

   おしぼりと手渡して

   コップに入った麦茶を

   置いていく


光山【ありがとうございます】と

   受け取り手を拭いたり

   麦茶を一口飲んでいる

   

光山【実を言いますと昨年度で会社を

   早期退職しましてね、今は

   民間校長として暁高校に

   赴任しているんですよ】


アコ【民間校長?…聞いた事は

   あるようなないような…】


広志【確か教育現場に新しい風を

   吹かせようとか言うやつだろ】 

   と調理しながら話している


光山【そうですね、しかし色々あった 

   所に赴任する事になるとは

   思いませんでしたけど…】と

   少し苦笑いしている


アコ【結構お疲れですか?】


光山【慣れないという気苦労は

   ありますけど、人間観察には

   うってつけの現場ですね】


広志【アコ!あがったよ‼】と

   出来上がった料理を

   盛り付けている


アコ【は~い‼よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、おまちどおさま

   めしあがれ】と

   カウンターに置いていく


津雲【はいはい、こんばんは~】と

   暖簾をくぐり店のドアを

   ガラガラと開けて店に入っていく


アコ【いらっしゃい、

   ご無沙汰しています】


津雲【ご無沙汰だね】とカウンター席 

   に腰を下ろして座る


光山【津雲さん、先日は

   ありがとうございました】


津雲【何もしとらんよ、まさか薬を

   もらいにいったら所轄が

   いるから声かけただけよ、

   ちなみに同じのを】


アコ【お父さん、もう一つ追加で~】


広志【はいよ~】と再び調理に

   取りかかる

   

アコ【そう言えば、何かあったん

   ですか?】


津雲【この前、高校生がひき逃げに

   あった事件があっただろ】


光山【その被害に遭ったのが、

   ウチの高校の生徒でしてね、

   赴任してようやく少しは

   落ち着いたかと思ったら

   ですからね】


津雲【おまけに高校生で無免許で

   飲酒運転のトリプル役満だよ、 

   更に加えたら政治家の○○の 

   ボンボンだとな、しかもそれが 

   発覚した際に親父はもみ消そう 

   として圧力をお上にかけたんだ 

   とよ、呆れて言葉も出ないとは 

   この事だな】


光山【被害に問題ありのような事を

   かかれたらと少しヒヤリと

   しましたが…】


津雲【あの状態で避けるのは完全に

   不可能だ、色々SNSでぼやく

   (やから)もいたが監視カメラ 

   の映像が公表されたら見事に

   黙りこくったよ】


光山【あれは津雲さんが…】


津雲【そんなわけあるかい、あれは

   所轄の捜査資料のものだよ、

   まぁ不都合な事はスルーして

   いるウチらの業界の体質改善は 

   遅々として進まないがな】と

   ぼやきながら麦茶を

   一口飲んでいる


アコ【色々話している所、

   悪いんやけど光山さん

   早く食べてもらえます?

   冷めてしまうので】と満面に

   笑みを向けて語りかける


光山【おっと失礼、いただきます】

   そういって割り箸を割ってから

   食べ始めた


広志【アコ~津雲さんの分も

   あがったよ‼】と出来上がった

   料理を盛り付けている


アコ【は~い‼よっこらしょ】と

   おぼんを持ち上げて運ぶ


アコ【はい、おまちどおさま

   めしあがれ】と

   カウンターに置いていく


津雲【久々だな、いただきます】と

   こちらも同じく割り箸を割って

   食べ始めた


光山【久々の味です、落ち着きますね 

   ~】


津雲【本当だな、数少ない

   憩いの場だな】


広志【お褒めに預かり共栄至極に

   存じます、と言いたい所だけど 

   おだてても何も出ないぞ~

   あるのはアコの酒の付き合い

   くらいだがな】


アコ【今はお酒の量減りましたけど】


光山【そこはノーコメントで…】と

   煮込みを食べている


アコ【そう言えば光山さんは

   お酒は今日は飲まれないの

   ですね】


光山【明日もありますからね、

   夏休みへ向けての会議と

   いうものが】


広志【夏休みか~早いな~

   もう半世紀までとは

   言わないけどな~】


津雲【夏休みなんて子供の話以外で

   聞く機会ないからな~】


光山【子供といえば津雲さんの所の

   拓真君もそろそろなん

   じゃないですか?】


津雲【そう言えば話して無かったな

   この前に孫が生まれてな】と

   ポケットからスマホを

   取り出して操作して孫の写真を

   見せている


アコ【可愛らしいですね~女の子】


津雲【男の子なんだけどな…】


アコ【あらら…ごめんなさいね】


光山【この頃は見極めが難しい

   ですからね】


広志【それで名前はなんて】


津雲【太陽の陽に真実の(しん)

   陽真(はるま)だとよ、色々

   すったもんだはあったけどな】


光山【それはおめでとうございます】


津雲【ありがとうございます

   そう言えば大将の所は

   どうなんだい】


広志【ウチもとりあえずだけどな

   まだ籍とか子供は分からない

   けどな】


アコ【でも孫の顔を見る事が

   出来たら、

   まだ力が沸いてくるわね】


光山【ウチの孫は今年で3歳に

   なります、

   時の流れは早い者です】


津雲【そうだな~】


そこからみんなありとあらゆる話を

して、久々の宴を楽しんだのでした



今回の登場人物ーーーーーーーーーーーー


津雲(つくも) 京介(けいすけ)…52歳

東葉日報遊軍部記者

現在は単身赴任中で時々来店する


光山(みつやま) 忠彦(ただひこ)…52歳

かつては東洋物産の専務まで

勤めあげたが色々あって退職し

民間校長として暁高等学校に赴任



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ