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型破りの転生勇者  作者: ハミガキ粉
王都編
29/45

真の能力

「何今の……どうしようミカーヤ、なにこれ」


 カズヤはどうしていいかわからず、七支刀を持ってしどろもどろにミカーヤに近づいた。


「ギャアー! ちょっとカズヤさん、それこっちにもってこないでくださいよ! なにそれ怖いです、近づいたらこれ投げますよ」


 ミカーヤは泣き叫びながら距離を取ると、近くの武器を手に取り投擲の構えを取った。


「こういうときこそ、神のスキ使えば見れるんじゃねえの?」


 シュウキのアドバイスにカズヤは納得したように手を叩くと、七支刀を地面に置くとスキルを唱えた。


『掲示』


 スキルを唱えると目前にカズヤのステータスボードが現れた。


「これ自分以外の見れるのかな?」


「見れなきゃ神は自分以外どうやって見るんだよ」


 シュウキの言葉にまたも納得したカズヤは、七支刀にスキルを発動させるために試行錯誤した。

 睨みつけて唱えてみたり、触りながら唱えてみたり、味も見ておこう……と思ったが流石にやめた。

 そして――


「七支刀」


『掲示』


 ――名前を呼ぶと七支刀のステータスボードが現れた。


『七支刀 2/20 能力 「キューマ」と唱えると一つだけ武具を、または一体だけ生き物を吸収して宿すことができる。吸収すると吸収した相手の力を上乗せでき、その者の最も強い能力を一つ使える。解除には「ケトラ」と唱える』


「ほうほう、この2/20ってのはなんだ?」


「それは七支刀の吸収した数だと思う。七支刀を買ったとき、世界中には全部で20本あるって聞いた。」


「でもおかしくないですか? 吸収できるのは、一つだけだけって書かれてますし。」


ミカーヤは顎に手を当てながら首を傾げた。


「いや、これは多分あれだろう。最も強い能力を一つ使えるって書いてるから、七支刀に使っても吸収の能力をもう一度使えるんじゃないか? そして恐らくこの無限重ねができるのは、七支刀だけだと思う。」


「つまり七支刀を見つければ見つけるほど、強くなるんですか……凄いですね」


「あぁ……」


 カズヤはまだまだ強くなる可能性のある相棒を見て震えた。

 そしていま一度強く握りしめると、大きな期待を寄せて収納魔法にしまった。


「あ、しまった! お前ら相手に七支刀の吸収試せばよかった!」


「一回死ねお前。」


「ん? そういえばあの幽霊何で吸収唱えずに、入れたんですかね?」


ミカーヤは再度首を傾げた。


「そこは単純に空洞があったからだろ」


「なるほど!」


 3人の話が終わったのを確認すると、恐る恐る主人が話しかけてきた。


「お二人さんは何にするか決まりましたかな?」


「あ~今回は大丈夫です」


「俺も魔法道具でほしいやつなかったので」


「そうか……ならもてなしとして、ご馳走させてほしい。」


 主人が手招をしながら部屋を出ると、3人も続くように部屋から出た。

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