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型破りの転生勇者  作者: ハミガキ粉
王都編
26/45

別れ

「せいやぁ!」


先手必勝。

 ミカーヤは瞬時に距離を詰め、より痛そうな数珠で幽霊を殴りつけた。

 だが数珠は幽霊に触れた瞬間黒ずみ、紐が切れ、ミカーヤの拳はすり抜けてしまった。


「んなぁ! ズルいです!」


「任せろミカーヤ」


『アクアランチャー』


 シュウキは塩を混ぜた水魔法を、幽霊に向けて放った。

 だが魔法は幽霊に触れた瞬間黒ずみ、泥水となり、床にこぼれ落ちてしまった。


「なんで!」


「シュウキさん、あれ掃除大変ですよ」


 わけがわからない2人は幽霊を見ながら、立ちすくんでしまっていた、その2人の哀れな姿をみた幽霊は、おでこに手ながら高笑いを始めた。


「ハッハッハッ! 当たり前だろ? 僕は200年間王都で、頂点に立ち続けた最強の悪霊だ! そんなもの食らうはずがないんだ! そこの木偶に遅れを取ったのは自分のルールを破り、階段を一気に登ったことで衰弱していたからだ。万全の僕の前に敵はない!」


「そ、そんな。これは無意味だったんですか」


「あぁ……だがそれはそうと!」


  絶望してた2人はなにかに気づき、後ろを睨みながら叫んだ。


「お前も働けよカズヤ!」


「なにサボってるんですか!」


「お前らが殴り回すからだろ! やっと回復してきたわ馬鹿!」


言い返しながらカズヤはヨロヨロと立ち上がった。

 2人は幽霊が余裕そうなのをいい事に、カズヤのもとに駆け寄った。


「どうします? 道具何も効きませんよ」


「お前ちゃんと見てたのかよ。なにかに閉じ込めて殴ったときは、すごく苦しんでただろ」


「確かに! 良く見てるなカズヤ」


 カズヤのアドバイスを聞くなり、2人は瀕死のカズヤを羽交い締めした。

 先程は馬鹿力でなんとか逃れたカズヤも、二人がかりの力には勝てなかった。


「やめろって! そろそろほんとに死ぬからぁ!」


「止めておけふたりとも! 僕が取り憑いて殺す!」


 幽霊はカズヤに狙いを定めて凄まじい速度で飛びつきに行った。


「うわァァァ」


カズヤは必死の抵抗で七支刀を頑張って振り回した。


スポッ


 七支刀に当たると、幽霊は吸い込まれるように入っていった。

 カズヤは起こったことに理解ができず、七支刀を眺めていた。




 一方2人は七支刀に入ったことを確認すると、カズヤを後方に投げ飛ばし、御札を七支刀に貼り付けた。

 そしてシュウキは蹴りやすいように、七支刀の上下の端を持った。


『エネルギーコントロール』


「チェストォォォ!」


 ミカーヤの猛撃により、七支刀は真っ二つに折れてしまった。


「あ、相棒ォォォォォ!!!」

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