表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
型破りの転生勇者  作者: ハミガキ粉
王都編
22/45

陰陽師

「という事があって俺達は娘について聞き出せたんだぜ! すげえだろ」


「そうなんですか、被害増加させてすみませんでした」


 治療が終わり部屋に戻ってきた2人に事情を聞くと、ミカーヤは非を認め土下座をした。


「いいっていいって、俺ほとんど意識なくて痛さとかわからなかったし。そのおかげで娘にありつけたしな」


「そうそう、反省してる時間はないぞ。明日からついに幽霊退治何だからな」


「ありがとうございます、それで街で買った対幽霊グッズはなになにあるんですか?」


 ミカーヤが対策について聞く前に、カズヤは対策道具を探し始めていた。

 2人は話が早いカズヤに感心しながら待っていると大きめの袋を3人の前に置き、目の前で開いた。


「えっと、これが前も教えた御札で説明した通りのやつ。15枚あるから一人5枚ずつ持ってくれ」


 カズヤは2人に御札を配ると、次の道具を手に取り説明を始めた。


「これは数珠だな、見ての通り拳につけて殴るメリケンサックだ。そしてこれが鈴、見ての通り拳につけて殴るメリケンサックだ。最後にパワーストーン、見ての通りこいつを握って握力を上げて殴る道具だ。これは全部ミカーヤのぶんだな」


「ありがとうございます! これで私もなんとかやれそうです」


「待て待て待て待て、俺こんな仏教知らないぞ?」


 シュウキはカズヤから貰った道具を嬉しそうに手に取るミカーヤから、全て奪うとカズヤの前に再度置き直した。


「俺が実際に僧侶の店員に聞いた使い方なの。」


 カズヤは説明をしながらミカーヤの手元に道具を乗せると、次の道具を手に取り始めた。

 シュウキは納得しようにも、自分の知る除霊とは大きく異なる事がどうにも腑に落ちなかった。


「これが霊鏡だな、魔法をこの鏡に放つと霊子に組み替えられるから、幽霊にも魔法が当たるようになる。そしてこれが線香だ、匂いを嗅ぐと自分の霊子が活性化されて、鏡なしでも魔法が効くようになるかしれない。ここは個人差だから自分で試せ。最後に塩だ、水の魔法に混ぜて使え」


「今度はちょっとまともだな、それでお前のは何があるんだ?」


 道具を受け取りながら袋に目をやると、そこには何も残っていなかった。

 驚きながらカズヤの方を向くと、何故か自身ありげな顔をしていた。


「俺は御札だけでいいんだよ、お前らと違って僧侶と同じスキル使えるからな!」


「あー! 確かにそうですね。でも僧侶の除霊スキルって中上級からだから使えなく無いですか?」


「それについて一つわかったことがあるんだ」



 カズヤは說明のために2人の前でステータスボードを開き始めた。


「え、なんですかそれ」


「何ってステータスボードじゃん」


「は? そんなの知らないし、ステータスを『サーチ』なしで見れるわけないだろ」


 説明をしようとしていたら思いがけない衝撃の事実が判明し、カズヤの頭は少し混乱した。


「確かにみんな『サーチ』使うか道具使うかだったけど、これ普通じゃなかったのか……」


「お前自分を常識で考えないほうがいいよ? なんかイレギュラーらしいし」


 カズヤは元ウンコの大イレギュラーのお前に言われたくはないと思いながら、說明のためにステータスボードが見やすい位置に移動した。


「まぁ気を取り直すとして。まず分かったことがある、職業スキルについてだ。」


 どこから出したのかカズヤはいつの間にか指示棒と眼鏡をかけていた。


「あ、カズヤさんも収納魔法やっと覚えたんですね」


「『ワクワクバッグ』便利だからな。それで職業スキルだが、勇者が全ジョブの中級まで使えるのは知っているな? 実はそのスキルがたまに増えているんだ」


「というと?」


 シュウキの問いにカズヤは言葉ではなく、指示棒で答えた。

 2人は指示棒で刺されている場所を見ると、〘神 ロボット ウンコ 魔法使い 御者 王 兵士 兵士長 裁判官 僧侶 看護師 園帝 黒鳥〙と書かれていた。


「なんですかこれ?」


「実はだな、これは俺がであったジョブの順番だ。この職業に合うたびに、俺は一つスキルが増えているんだ。それも中上級以上のものが。そしてこれは長く接しているうちに上級スキルもでてくる。それがわかった理由としては」


「あ! 私かシュウキさんのどちらかの上級スキルが使えるようになったんですね!」


 ミカーヤが理解するとカズヤはご褒美にと、頭を撫で始めた。

 ミカーヤは褒められて嬉しそうにされるがままでいた。


「ん? てかお前神のスキル使えるのか?」


「あ〜これ見てみたけど、『掲示』としか書かれてなかったわ。試しに使ってみてやるよ」


 カズヤは幽霊対策の道具をお互いのベットの上に避け、2人を少し離れさせると、3人の前に向かってスキルを唱えた。


『掲示』


 カズヤが唱えるとステータスボードが出てきただけだった。


「これが神のだったのか……同理でみんな知らないわけだな。なんか期待外れ」


「生命を作る上でしか使わなそうなものですね。」


「まぁ説明会はここまでにして、明日のためにみんな寝るか。シュウキとミカーヤは、伝えた道具をちゃんと覚えろよ。よし、解散!」


 3人はお互いの道具を見つからないように片付けると、ベッドに潜り眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ