漆:初期装備完成
「できました。まず、こちらが、オーダーメイドの剣です。」
そこには、新品の刀があった。刀の刀身の方は、紅と藍が渦巻いている様な模様がある。鞘の方は、漆黒に染まっている。思わず見惚れてしまった。店員がジロジロ見ている。コホン、と一咳すると、
「そして、防具は?」
と、訪ねた。「少しお待ち下さい」と言われて1分程待つと、新品の白金に輝く鎧が出てきた。そして、思わず訪ねた。
これ、白金ですか?、と。それだと、相当値がはったはずだ。だが、帰ってきたのは、想像の斜め上をいく答えだった。
「いいえ、硬金です。」
驚いたのと同時に、アニメや漫画でよくきくその名前に、異世界だなあと改めて実感した。
「硬金ってどのくらいの強度ですか?」
「……そういえば、勇者様は異世界からおいでになったのでしたね。硬金は、この世界で神ノ創造金属の一つです。硬金、神金、桃金があり、入手が困難です。」
どうやら、神が造ったらしい。
「やはり、高いんですか?」
「ええ、勇者様のご希望道理、きっちり1000ゴールドで仕上げました。」
「ありがとうございます。名前つけてもいいですか?」
「ええ。」
「じゃあ、刀は嫉妬ノ刀、防具は怠惰ノ鎧にします。」




