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召喚サレタ14歳  作者: クロ=アズラーイール
東の島国
39/40

参拾玖:新スタイル

明けましておめでとうございます。遅くなりました。すみません。しばらく、一話からの修正をさせてもらいます。それにともない、次話の投稿が遅くなります。ご了承下さい。

藍那「しかし、もし地球の人間だった場合、少し厄介ですね……。」


町人から話を聞いた藍那達は、紹介された旅館へ向かう途中だ。


サティナ「どうしてですか?」


藍那「化学兵器があるかもしれません。」


サティナ「化学兵器?」


理想郷(アヴァロン)では、地球にはない〝魔法〟という概念が存在している。その代償に、科学などの技術は地球と比べるとかなり劣っている。せいぜい、簡易的な鍵が限度だろう。


藍那「私たちの国にもあった、魔法にとってかわる概念です。魔法を使えない人でも、それを使えば十分魔法使いに対抗できます。」


サティナ「それは…………危険ですね。しかし、その科学……を広めれば、両方を使って…………」


藍那「それはできません。」


話の途中で遮った。


サティナ「何故ですか?」


藍那「言いましたよね?魔法にとってかわる概念だと。二つを取り入れると下手をすればこの理想郷(アヴァロン)で大規模な戦争が起こり、人類が消えるかもしれません。せいぜい、神を殺す時だけの使用が許容範囲です。」


サティナ「なるほど…………わかりました。」


理解してくれて良かった、と藍那は肩を下ろした。藍那はオタクだ。魔法と科学の融合による世界の崩壊、なんてものをたくさん(アニメで)見てきた。そんなことが起これば、神云々の話では無くなってしまう。


藍那「科学で思い出しました。作りたい武器があるんです。」


藍那がサティナに話す。


サティナ「さっき危ないって言ったばかりではないですか?」


藍那「一つだけで、その上隠喩するので大丈夫です。では、作ってきます。」


サティナ「…………わかりました。」


藍那は、したいことはするのだ。


―――――――――――――二時間後――――――――――――――――


藍那「…………できた……!」


そこには、漆黒の「デネル NTW-20」があった。藍那が記憶をもとに作り出したものだ。これはアクション式アンチ・マテリアルライフルであり、素材は理想郷(アヴァロン)のユミル鉱石という非常に軽い鉱石でできている(自腹で買った)。銃弾は20mm×82mmのものを使用したものだ。


サティナ「これが、銃というものですか?」


サティナはこれが本当に強いか半信半疑のようだ。


藍那「一応、このサイズでは最強です。遠くまで攻撃できます。」


サティナに説明する藍那だが、別の事を今は考えていた。


藍那「型の名前、どうしよう…………?」

刀をとるなら二刀流だけど、銃をいれるなら二丁流?それだとガン・カタに…………いや、ここは自分で名前を…………。


そう、何故か刀と銃の二つ持ちのスタイルの名前を考えていたのだ。その数分後…………。


「よし、決めました!」


「…………‼」


行きなり藍那が大声をあげたので、サティナが転けてしまった。


「ごめんなさい。名前、決まりました。」


驚いていたサティナだが、そういうと、聞いてきた。


「それで、型の名前、決まったんですか?」


「はい。型の名前は、〝タンジェントアーク〟にします。」


タンジェントアークとは、雲を構成する氷の粒を太陽の光が通り抜ける時、光の色が分けられる現象だ。プリズムに光を当てた時に虹色に見えるのと同じものだ。

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