弐拾伍:異世界の焼き肉
藍那「おおー!」
藍那たちは、今、焼肉店に来ている。そう、藍那念願の焼き肉だ。サティナさんは、何度か来たことがあるらしい。サティナさんってもしかして食事好きなのではと思ってサティナさんの顔を見たら、顔を真っ赤にして首を降り、違います‼ と、否定された。これは後で追及しなければならなくなった。
サティナ「で、ではいただきましょう。」
藍那「……わかりました。いただきます。」
藍那は金属のトングをとり、皿の生肉を網にのせていく。店の雰囲気は地球とあまり変わらない。
ジューといい音が鳴ってきたので、肉をひっくり返す。
サティナ「なれた手つきですね。もしかして、勇者様の世界にも似た食べ物があるのですか?」
藍那「…………」
藍那は慌てる。何故なら、焼き肉が食べたかったことを隠していたから。子供っぽいところを見せたくなくて。
サティナ「図星ですか?やはり、子供っぽいですね。」
藍那「う、うるさいですね‼……サティナさん、最近言葉が変わって来ている気がするんですが……」
サティナ「気のせいではありませんか、勇者様?私は何も変わっていませんよ?」
サティナは平然と答える。
藍那「……別に私はいいんですけどね。」
サティナ「そうなのですか?」
藍那「はい。私は、前の世界では友達がいなかったので。逆に良いなら私からお願いしたい位です。」
サティナ「では、友達になってもらえますか?こんな言い方は変だと思いますが……」
藍那「そうですね。では、改めてこれから宜しくお願いします。もう呼び捨てでもいいですよね、サティナ。」
サティナ「ええ、宜しくお願いします、藍那。」
二人とも、いきなり呼び捨てなので少し違和感を覚えた。しかし、それよりも……
やはり、食の力は素晴らしい‼
まだ終わりません!




