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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第九.五部 第五章 エテルノへ出立

 と言う訳で、今、豪華高速帆船にカザンザキスさんをはじめ、パトリダの面々とアポリトとクニヒト大佐と俺とアオイなど婚約者と元猛禽が乗って向かっている。


 クニヒト大佐など、最後まで、向うに行ったらヤマトのお歴々の連中に会うからと駄々をこねていたが、ルイ叔母さんがそれは絶対させないと先手をうってヤマトに言ってあるそうで、断るに断れなくなってしまったようだ。


 ミヤビ王女やキョウカによると、ルイ叔母さんの威厳はハンパ無く、ヤマトの王宮では誰も逆らう人はいないらしい。


 それと、ミツキから聞いたら、親父の母親とルイ、ヒトミ、アイの三姉妹の母親とは姉妹で先代国王と二人とも結婚したそうで、それであの膂力なんだと納得した。


 ちょっと、うちの家って父親の母親の家系も何かあるんだろうな。


 膂力が凄すぎる。


 それを聞いたら、ミヤビ王女が知っていた。


 鬼の血なんだそうな。


 なんぞ、それ。


 詳しくは知らんが、そういう家系があるそうだ。


 そう言えば、ミヤビ王女だけ、ずっと王女つけてるが、キョウカもユイナも王女なんだが、何か、王女とつけにくいので、このままと言う事にさせて貰った。


 ユイナは気にしてないが、姉に当たるキョウカは少し嫌みたい。


 まあ、仕方ない。


 海をパトリダの豪華高速帆船で勢いよく進んでいくと、すげぇ嫌な船団が目の前に見える。


 ヤマトの旗艦艦隊だ。


「こっちは方向が違わないか? 」


 俺がミツキやアオイに聞いた。


「ですね」


 アオイが頷いた。

 

「多分、お兄ちゃんになんか言いたくて、ここで待ってたんじゃないかな」


 ミツキも顔がひきっつてる。


 俺がすんごい嫌な顔をしてると、甲板にあの面々が見える。


「当たりだ。なんだ、あの凄い笑顔は」


 国王と宰相とイジュウイン大公、サイトウ公爵とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵とフジワラ侯爵の凄い良い笑顔が甲板に見えてうんざりする。


「とりあえず、あの旗艦艦隊から避けてエテルノに行きましょう」


 俺が豪華高速帆船の船長に言った。


 ちなみに豪華高速帆船の船長は、あのヤマトを脱出した時の船長が名乗り出て、やってくれている。


「いいんですか? 」


 船長が困ったような顔をした。


「かまいません」


「わかりました」


 船長が振り切るかのように船の舵を切った。


 が、旗艦艦隊がこの豪華高速帆船を包囲するように動き出す。


「くくっ、そこまでして、会いたいか」


 俺がイライラとして言った。


 甲板の国王と宰相とイジュウイン大公、サイトウ公爵とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵とフジワラ侯爵の凄い良い笑顔が非常に腹立つ。 


「ねえ、アオイ」


 俺がアオイに聞いた。


「沈めます? シーサーペントは三百匹連れて来てます」


「リヴァイアもいるからいけるよ」


 アオイとミツキが笑顔で答えた。  


「よし、全部沈めちゃおうか」


 俺が笑顔で答えた。


「待って待って」


 カザンザキスさんが慌てて止める。


「せっかくの慶事だし。一応、ルイさんが釘を刺してるそうだから、変な事はしないと思うよ」


「いや、多分、パパって呼んでいいよって、俺に言いたいだけなんだろうけど、俺的に嫌です」


「いや、でも、君の義理の父だし。国王も宰相も」


「ぐはっ! 」


 俺が膝を折って、その場に跪く。


「そんなに嫌ですか? 」


 キョウカが少し悲しそうに言った。


「嫌、キョウカさんとか結婚するのは良いけど、あれをパパと言うのはちょっと」


「ああ、分かるわ」


 ユイナが言った。


 娘にもこう言われるってどうよ。



いつも、読んでいただいてありがとうございます。



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