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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第九.五部 第四章 ギャラ〇ティカファントム

「な、なに? ギャラ〇ティカマグナム? 」


 俺がパンチを食らった右頬を押さえた。


 キョウカが突然、辞典を出して、調べ出してる。


 表紙に漫画大全とある。


 なんじゃ、それ?


「王室御用達の漫画辞典によると<リング〇かけろ>とか言う漫画の剣〇順が使う右のフィニッシュブローと書いてあります」


 キョウカが言った。


 <リング〇かけろ>って何?


「あ、王宮から持ってきたんだ」


 ミヤビ王女が驚いてる。 


「ええ、いつか使うかと思って」


 ええ、使うか?


 カルロス一世が俺の胸倉を掴んでゆさゆさする。


「ルイの叔父上から習ったフィニッシュブローだ! 貴様のせいで! 貴様のせいで! 」


 カルロス一世が涙目だ。


「すいません」


 流石に気の毒で謝らざるを得ない。


「何だよ、お前の国の一日一人五十回のノルマって! 」


 カルロス一世が歯を食いしばりながら叫んだ。


 え?


 一人五十回?


 何、その数は?


「三人で一日百五十回だぞ! いくら回復魔法や秘薬があるとは言え、人間の限界では無いか! 」


うわ。叔母さん嘘言ってら。


 ミツキとアオイとミヤビ王女が顔を見合わせた。


「それ、多分、一日一人三回のノルマの間違いですよ」


 ミツキが言った。


「え? 」


 カルロス一世の顔が凍り付いた。


「流石に、五十回は無理でしょ」


 ミオも言った。


「いや、だって、ルイもヒトミもアオイも……皆……」


 カルロス一世が凍り付いたまま言った。


「騙されたんじゃないですかね」


 アオイがストレートに言った。


 カルロス一世が物凄い顔をした。


「はははは、そりゃ、妊娠するわな……はははははは」


 カルロス一世が乾いた声で笑い出す。


 やばい、逃げだしたい。


「なんで、ヤマトの一族ってこんなのなん」


 樹老人じゅろうじんが呆れ果てた顔をした。


「ギャラ〇ティカファントムぅぅぅぅ! 」


 今度は左のパンチだ。


 俺がまたしても吹っ飛ぶ。


「王室御用達の漫画辞典によると<リング〇かけろ>とか言う漫画の剣〇順が使う左のフィニッシュブローと書いてあります」


 またしても、キョウカが説明した。


「何、そのパンチ? し、知らんがな」


 俺が今度は左頬押さえた。


「多分、叔父って、前の宰相だった叔父だから、アニオタでも話が古いのよね」


 ミヤビ王女が呆れた顔をした。


「お前のせいで、俺はエテルノに戻っても、ココドウリロの連中から距離を置かれて、すっかりぼっちなんだぞ! 」


 カルロス一世が血の叫びをあげた。


 うう、ぼっちになってしまったのか。


 心が痛む。


 無関心だったアポリトが涙を流している。


 せつない。


「どうかしたの? 」


 話が終わったのか、ルイ叔母さんが戻って来た。


「いえ、昔の話をしておりました」


 カルロス一世が敬語だ。

 

 しかも、ぴっと直立不動でやんの。


 完全に飼いならされている。


 なんという、切なさ。


「では、お腹が大きくなる前に結婚式を挙げたいから、急だけど必ず来てね」


 ルイ叔母さんが俺を見て微笑んだ。


「ねっ」


 ルイ叔母さんがカルロス一世を見ると、カルロス一世が満面の笑みで答えた。


「必ず、来てくれよ」


 カルロス一世が右手を差し出して来たので握り返したら、カルロス一世の渾身の握力で俺の握手した手がミシミシいった。


「お幸せに」


 俺も全力で握り返す。


「ははは、ありがとう」


 言いながら、さらにカルロス一世が握り返してくる。


 顔だけ笑顔で凄い雰囲気だ。


 ルイ叔母さんは浮かれてるのか気にしてないが……。


「どうして、こうなっちゃうんだろうな」


 樹老人じゅろうじんが呆れ果てたように言った。  



 

 


   



 時間が空きましてすいません。


 仕事の為、少し、ストックもやばくなって来ました。


 頑張ります。


 

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