第八部 第十章 エピローグ
「兄弟。索敵スキルでどうだ? 」
俺がアポリトに聞いた。
「むう。海中から上がってきた金属製の船が、お前の親父が逃げたところに浮上して来てる」
「潜水艦か」
俺が呟いた。
「潜水艦って? 」
「海の中を進む船みたいなもんだよ。潜って進むの」
まあ、酷い説明だが、詳しくやってもしょうがないし。
「いろいろ、あるんだな」
アポリトが頷いた。
「本当に追わないのか! 」
爆龍王ゴウオウがしつこい。
「絶対ダメだって、追っかけたら、やばいから」
ミツキが再度注意した。
「ヘリが爆破されたとは言え、これだけスムーズに潜水艦が迎えに来ると言う事は、罠があるって事だよ。百パーセント罠があると見ていい」
俺が納得いかない様子の爆龍王ゴウオウに諭すように話した。
「あれがシュウジさんよね」
ミヤビ王女が聞いてきた。
「あれ? 名前言ってたっけ? 」
「こないだルイ叔母さんが面影あるって」
「ああ、あの時の……」
良く聞いてるな。
ルイ叔母さんの名前で、横のアポリトが胸を抑えてる。
「あれが伝説の皆殺しのシュウジさんね」
「「は? 」」
俺とミツキが唖然とした。
「有名よ。子供の時、王宮を抜け出して街とかでよく遊んでたらしいけど、その時の友達が犯罪組織に殺されちゃって、報復に街に引きずり込んで罠で犯罪組織の連中を皆殺しにしたの」
ミヤビ王女が言った。
「「は? 」」
初耳だ。
「え? あれ、都市伝説じゃないの? 確か、九歳だっけ? 」
クニヒト大佐が言った。
「きゅうさい? 」
カザンザキスさんが凄い顔してる。
「どんな、家族なんじゃ? 」
樹老人も凄い顔してる。
その時、突然、龍女に抱きしめられた。
「お主が、<終末の子>じゃな」
言って、龍女がそのまま泣いてる。
「なんで? なんで? 」
目を潤ませたまま龍女が俺を見た。
「ごめんね。もう逃げないから」
俺が申し訳なさそうに頭を撫でた。
龍女が俺をぎゅっと、さらに強く抱きしめた。
俺が龍女の髪を優しくなでた。
アオイやムラサキやミツキやミヤビ王女の目が怖い。
さあ、どうしょうと必死にいろいろと考えるのであった。
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