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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第八部 第七章 翻意

「ちょっと、お前、早く来てくれ! 」

 

 樹老人(しゅろうじん)がかなり焦ってる。 


「一体、樹老人(じゅろうじん)様どうしたんですか? 」


 アオイが聞いた。


「え? 樹老人(じゅろうじん)? この御方が? 」


 カザンザキスさんが凄く驚いた。


「え? ご存知なんですか? 」


 俺がカザンザキスさんに聞いた。


「ご存知も何も、これから<結末の時>にかけて、我々の側の最重要な御方だ。君の教育もなさるはずだが」


 カザンザキスさんが答えた。


 本当に教育係なんだ。


「いや、とりあえず、魔王さんが私の代わりをする事に決まったので……」


 俺が下を俯いて小声で呟いた。

 

「それは、もう、却下だ! 例の獣人族の女が連れてきた魔王とやらが、凄くしょぼいおっさんで、龍女(りゅうじょ)殿がブチ切れた! 」 


 樹老人(じゅろうじん)が俺の胸倉掴んでゆさゆさしてる。


「え? 魔王って、しょぼいおっさんだったの? 」


 ミツキが言った。


「しょぼいもしょぼいも最悪じゃ。無精ひげとか髪がボサボサなだけでなく、服も浮浪者みたいで……しかも、糞弱くて、龍女(りゅうじょ)殿が殺気を見せたら気絶しよった」


 樹老人(じゅろうじん)が必死だ。


「それはキツイ」


 クニヒト大佐が呟いた。


「え? そんな奴が魔王などと自称したの? 」


 俺が唖然とした。


 これはキツイ。


 自分を客観的に見れない系なのか?


「お前な。龍女(りゅうじょ)殿はな。お前に会って、お前を助けるために、仲間とも離れて、たった一人で何千年も眠りについてたんじゃぞ。その気持ちくらい理解してやってくれんか? 」


 樹老人(じゅろうじん)が真剣な面持ちで言った。


 むう、そう言われると俺も悪かったのだろうか。


 さすがに、少し妬いてた雰囲気のアオイとかも同情したような顔をしてる。


「ユウキ君、私からも頼むよ。伝承通り君を待っていたのなら、龍女(りゅうじょ)様が可哀想すぎる。なんとか、翻意してくれないかな」


 カザンザキスさんにまで真面目な顔で言われた。


「兄弟。つまり兄弟に会うために、数千年のぼっちだと言う事だぞ」


 アポリトが言った。


 むう、確かに、数千年のぼっちと言われては逆らえんな。


「分かった。分かりました。行きますよ」


 俺が仕方ないと言う風に答えた。


 樹老人(じゅろうじん)がほっとしたような顔をした。


 だが、島の方を見て表情が変わる。


「なんじゃ、あの武器は? 」


 樹老人(じゅろうじん)が驚いたように言った。


「筒のような武器で龍女(りゅうじょ)殿が攻撃された。あたりが爆発で吹き飛んでしまった」


「は? 」


 樹老人(じゅろうじん)の言葉を聞いて変な声が出た。


 筒のような?


 バズーカ砲?


「その後、機関銃と言うのかの? それで龍女(りゅうじょ)殿が攻撃されて爆龍王ゴウオウが盾になって、攻撃を受けとる」


 樹老人(じゅろうじん)が震える様に言った。


「一人か、たった一人で爆龍王ゴウオウと龍女(りゅうじょ)殿を攻撃しとる」


 続けて樹老人(じゅろうじん)が信じられないものを見たように言った。


「え? つまり、最初の魔王って囮? 油断させて仕掛けた? 」


俺が驚いたように答えた。


「ちょっと、待って、それって」


 ミツキも思い当たるような顔をした。


「魔王って、こっちに無いそうだから、向こうの世界の奴しか言わんだろうし変だと思ってたんだが……」


 俺が呟いた。


「し、信じられん。爆龍王ゴウオウが苦戦しとる。機関銃で口を集中的に破壊されとる」


 樹老人(じゅろうじん)が本気で驚いている。

 

「こ、これって、多分……」


 ミツキが震えてる。


「ああ、多分、うちの親父だ」


 俺が自分でも顔が引きつるのが分かる。

 

 




 



 

 

 すいません。


 仕事の都合で投稿時間が微妙になるので、続けて読んでいただきたいので、

どうかブックマークをお願いいたします。


 いつも、読んでいただいてありがとうございます。


 又、ブックマーク、本当にありがとうございます。

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