第八部 第六章 パトリダへ帰国
やっと、俺達はパトリダに帰ってきた。
猛禽騒動でリヴァイアに何も買ってこれなかったので、アサナトの連中に頼んでリヴァィアが喜びそうな食べ物を大量に買ってきてもらって全部あげた。
勿論、別で肉をたっぷりとシーサーペントとワイバーンにもあげた。
その後、カザンザキスさんにテーラとヤマトでの経緯を話したが、テーラの件はすでにサンシュ一世国王からの話で聞いていたが、ヤマトの話は呆れ果てていた。
クニヒト大佐もこちらで生活する事になり、アポリトがカザンザキスさんの邸宅の近くに事務所兼自宅を造ってたので、そこに一緒に住むことになった。
ミヤビ王女もカザンザキスさんの邸宅にミツキやムラサキが貰ったように部屋を貰った。
まあ、アオイと同じく俺の部屋のすぐそばだ。
とりあえず、いろいろ確認したところ、俺がいない間も事業は順調のようだ。
一揃いの報告と現状把握も済んだので、カザンザキスさんと俺とアオイとミヤビ王女とミツキとムラサキとアポリトとクニヒト大佐でお茶で一服してた。
「後、そう言えば救世主の方も、魔王さんと言う方が代わりをしてくれる事になりまして」
思い出したように俺が言ったら、カザンザキスさんが茶を吹いた。
「え? あれって代われるもんだっけ? 」
カザンザキスさんが凄い驚いてる。
「いや、なんか、自称魔王さんが代わりをやると、変なケモミミ女さんが言って来たもんで」
「ケモミミ女? 」
カザンザキスさんが聞いてきた。
「獣人族です。耳が獣だからケモミミと呼ぶそうで」
横からアオイが言った。
「で? 魔王って何? 」
「悪魔の王ですよ」
俺が答えた。
「悪魔? 」
「邪神の事です」
ミツキが答えた。
「良く分からんな」
カザンザキスさんが首を捻った。
「とりあえず、救世主のパーティーから俺が使い物にならないって追放されたんですよ」
俺が悲しそうな顔をして答えた。
「いや、救世主本人が追放されたら駄目でしょ」
カザンザキスさんが困ったように突っ込んだ。
カザンザキスさんは相変わらず冷静だ。
「救世主のパーティーから捨てられた私の商人としての復活と捨てた奴らに対するザマァが始まるんです」
俺がキッとした顔でカザンザキスさんに答えた。
「いや、すでに、かなり商人として大成功してると思うんだけど」
やはり、カザンザキスさんは冷静だ。
「そして、成功した後は、婚約者達といちゃいちゃして、キャッハウフフとリア充を目指すわけです」
俺が言うとアオイ達が頬を染めて俯いた。
「リア充? 」
カザンザキスさんがまた聞いてきた。
「向こうの世界で現実世界が充実してる人の事です。いわば、ぼっちの夢ですね」
アポリトが横で強く頷いた。
「君、孫娘の婿殿に言うのもなんだけど、凄い桁外れの才覚持ってるのに、本当に夢が小さいよね」
カザンザキスさんが笑った。
「何をおっしゃいますか。ぼっちにとってこんな小さな夢だって、実現は難しいんですよ」
言いながら、窓の外を見た。
窓の遠くで見た事も無い大爆発が起こっている。
相当遠くなのに目で分かるほどだ。
あれは、こないだの島の方かな?
「何の爆発だろう。先日も同じあたりで大きな爆発があったみたいなんだが、それを超える数倍はでかい爆発だな」
カザンザキスさんが立ち上がって、窓の向こうを見る。
「こないだの島の方じゃない? 」
クニヒト大佐が余計な事を言う。
何だろう。
脂汗が止まらない。
さらに次々と爆発が起こる
どうしょう、ぼっちの勘が叫んでる。
早く逃げなさいと。
「ここにおったのか! 」
樹老人がテレポートして目の前に現れる。
「どうしょう。また幻覚が」
俺が頭を抱える。
すいません。バタバタしてます。
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