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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第八部 第五章 龍女(りゅうじょ)

 爆龍王ゴウオウと樹老人(じゅろうじん)と仮面のケモミミ女が呆然と立ちすくむ中、地震が起こる。

 

「むぅ。このタイミングで龍女(りゅうじょ)が起きるか」


 樹老人(じゅろうじん)が苦々しげな顔をした。


「<終末(おわり)の子>がいなくなったタイミングではじまるとは」


 爆龍王ゴウオウが困惑してる。


「どうしょうかの。あいつ本気で<終末(おわり)の子>を辞めたんやろうな」


「ええええ? そんな事あり得るのですか? 」


「だって、やる気無いもの」


 爆龍王ゴウオウの問いに樹老人(じゅろうじん)が真っ青な顔で言った。


「魔王とやらはどうなのだ! 」


 爆龍王ゴウオウが怒り気味で、ケモミミ女に言った。


 ケモミミ女が焦っている。


「いや、まさか、こんなに簡単に辞めるなんて……」


 ケモミミ女が焦りながら言った。


「あいつはやりたくないから、喜んで辞めるに決まってるだろう」


 樹老人(じゅろうじん)が頭を抱えた。


「まずいな。龍女(りゅうじょ)殿は<終末(おわり)の子>に会うために、数千年の時を眠られていたのだ。本人がいないとなれば、どうなる事やら」


 爆龍王ゴウオウが途方にくれた。


「大丈夫です。我らが魔王が必ず、救世主をやり遂げてくださいます」


 ケモミミ女が言った。


「本当だろうな! それなら、早く、連れて来い! 」


 爆龍王ゴウオウがケモミミ女を怒鳴りあげた。


「無理じゃろうな。魔王とやらが根本を間違えてるのかもしれんが、<終末(おわり)の子>って人間じゃ無いからな」


「へ? 」 


 ケモミミ女が驚いた顔をした。


「あれ、どちらかと言うとわしらに近いものだし」


 樹老人(じゅろうじん)が続けた。


「え? 」


 ケモミミ女が唖然とした。


 その時、地面が割れて、緑色の球体の物体が出てくる。


 その緑色の球体が左右に割れて、そこからレース状の美しい緑色のドレスのようなものを着た、物凄く綺麗な女性が出てきた。


 腰まである金髪に碧眼で頭には麒麟のような角がある。


 龍女(りゅうじょ)である。


 爆龍王ゴウオウが跪く。


「やっと、時が来たようじゃな」


「お久しぶりにございます」


 龍女の(りゅうじょ)言葉に爆龍王ゴウオウが跪いたまま答えた。


「うむ、我が出迎え、ごくろうである」


「はっ」


 爆龍王ゴウオウが答えた。


「で、じゃな。ほれ、あれだ」


 龍女(りゅうじょ)がモジモジしだす。


「なんでございましょうか」


「そこに、樹老人(じゅろうじん)もおるし、おられるんじゃろう? 」


 顔を少し赤くしながら龍女(りゅうじょ)が言った。


 爆龍王ゴウオウと樹老人(じゅろうじん)が顔を見合わせる。


「どちらにおられるのかな? 」


 龍女(りゅうじょ)がモジモジしながら言った。


「えーと」


 樹老人(じゅろうじん)が困った顔をした。


龍女(りゅうじょ)様、お待ちください。実は龍女(りゅうじょ)様にお会わせしたい方がおります」


 ケモミミ女が焦ったように言った。


「<終末(おわり)の子>殿のことであろう? 」


 龍女(りゅうじょ)がうれしそうに聞いた。


「いえ、<終末(おわり)の子>は我が主、魔王様がする事になりまして」


 ケモミミ女が言っちゃった。


 樹老人(じゅろうじん)と爆龍王ゴウオウが後ずさりしてる。


「馬鹿、龍女(りゅうじょ)殿はこの世界最強クラスなんだが……」


 樹老人(じゅろうじん)が震えてる。


 龍女(りゅうじょ)の目が光り、ケモミミ女の横をすり抜けて海上に数十キロメートルの大爆発が起こる。


 辺り一面に吹き飛んだ海水が雨のように降り、ケモミミ女が恐怖で座り込んだ。


「どういう事かな? 」


 凄まじい殺気で樹老人(じゅろうじん)と爆龍王ゴウオウとケモミミ女が震えあがった。

 



 


 






 






  



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