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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第八部 第三章 爆龍王ゴウオウ再び

 俺達はワイバーンに乗って、ぼっちのいる島にやって来た。


 彼は、なんか、古い遺跡のような森の中にいた。


 さっそく、俺が彼を見つけて声をかけた。 

 

 彼とは言わずもがなの爆龍王ゴウオウである。


「やー、ぼっち王」


「ぼっちじゃ無いから! 」


 俺が声を掛けたら、即、反応して来た。


 何と言うか、ノリがいいなぁ。


「ちょっと……」


「えーと……」


 ミヤビ王女とクニヒト大佐が凄い顔をした。


「ちょっと! ちょっと! 爆龍王ゴウオウじゃないの! 」


 ミヤビ王女が小声で俺の袖を引っ張る。


「馬鹿じゃないの? 馬鹿じゃないの? 」


 クニヒト大佐も絶好調だ。


「大丈夫だ。もう、彼とはぼっちの絆で結ばれた仲間だから」


 俺がミヤビ王女とクニヒト大佐に笑った。


 アポリトとアオイとムラサキはうんうんと頷いてる。


「だから、ぼっちじゃ無い! 」


 爆龍王がじたばたしたように叫んだ。


「なんじゃ、ゴウオウではないか」


 樹老人(じゅろうじん)がゴウオウに話しかけた。


「これは樹老人(じゅろうじん)様では無いですか」


 爆龍王ゴウオウが驚いてる。


「え? 様? 様なの? 」


 俺が爆龍王ゴウオウの言葉を聞いて、樹老人(じゅろうじん)を見てびっくりした。


「お前……樹老人(じゅろうじん)様にも失礼な事してるのか……」


 爆龍王ゴウオウが呆れたような顔をした。


「え? 本当に様なの? 」


 俺が再度爆龍王ゴウオウに聞いた。


「その御方は神様だぞ」


 爆龍王ゴウオウが呆れ果てたように答えた。


「え? 神様? 神様なの? 」


 俺が樹老人(じゅろうじん)をじろじろ見て言った。


「まあ、お前等の元いた世界で言うなら神仙と言う事かな」


 樹老人(じゅろうじん)が意味ありげに言った。


「うっそ、マジですか! 」


 俺が叫んだ。


「本当だ。愚か者が」


 爆龍王ゴウオウが怒ってる。


「じゃあ、俺じゃ無くて、救世主は樹老人(じゅろうじん)様がすればいいんでは? 」


「「は? 」」


 爆龍王ゴウオウと樹老人(じゅろうじん)が素で変な声を出した。


「なんで、そうなるのじゃ」


 樹老人(じゅろうじん)が困った顔をした。


「だって、俺、商人ですし」


 俺が笑顔で答えた。


「本当にやる気ないのう。お前」


 樹老人(じゅろうじん)がため息ついた。


「小僧。持って生まれた運命と言う奴は他人には譲れんのだぞ」


 爆龍王ゴウオウが重々しく言った。


「へー、じゃあ、ぼっち王も運命なんだ」


 俺が口を尖らせて答えた。


「ぼっちじゃ無いって言ってるだろうが! 」


 爆龍王が怒鳴った。


「えー」


 俺が変な目で爆龍王ゴウオウを見た。


「お前、本気で焼き殺すぞ! 」


 爆龍王ゴウオウが羽を広げて言った。


「本当にこいつ困ったもんじゃろ。どうしたらいいんじゃろうかな」


 樹老人(じゅろうじん)が言った。


「殺してやり直したら良いんじゃないですかね」


 爆龍王ゴウオウが殺意を持った目で俺を見た。


「もう、時間が無いわ」


 樹老人(じゅろうじん)がため息をついた。


「ところで、ぼっち王何してんの? こんなとこで? 」


 俺が疑問を口にした。


「ぼっちじゃ無いから! 」


 すぐに突込みが返ってくる。


 いいなぁ。


 素晴らしい。


「む? 龍女(りゅうじょ)さんか? 」


  樹老人(じゅろうじん)がはっとしたように答えた。


「そうです。<終末(おわり)の子>が目覚めたなら、龍女(りゅうじょ)様も目覚めるはず。それで様子を見に来ました」


  爆龍王ゴウオウが答えた。


龍女(りゅうじょ)様って、<終末(おわり)の子>の妻になってサポートする方ですよね」


 ミツキが聞いた。


 え?


 そうなの?


 なんか、微妙にアオイとムラサキとミヤビ王女の目が怖い。


「良く、知ってるな。そうだ。龍女(りゅうじょ)様が目覚めてこそ、聖樹装兵(せいじゅそうへい)を運用する蒼穹船(そらふね)が動き出す」


 爆龍王ゴウオウが教えてくれた。


蒼穹船(そらふね)って宇宙船のことですよね」


 ミツキが言った。


「向こうの世界ではそういうらしいな。その通りだ。<結末の時>に聖樹装兵(せいじゅそうへい)とあらゆるモンスターを積んで戦うためのものだ」


 初耳だ。


 横で樹老人(じゅろうじん)がしぶい顔をしてる。


「それは、こいつに言わないで欲しかったんだがなぁ」


 爆龍王ゴウオウとミツキを交互に見て樹老人(じゅろうじん)が言った。


「それは何故です? 」


 爆龍王ゴウオウが聞いた。


「わしは武器と武器で戦うのでは、結局、際限なく殺し合いになってしまい、それではこの<結末の時>は酷いものになってしまうと思っておる。回避はできぬとしても、単に殺し合いで終わらしたくない」


 樹老人(じゅろうじん)が意味ありげに答えた。


「それは、難しいお話だと思いますよ」


 爆龍王ゴウオウが難しい顔をした。


「むう」


 樹老人(じゅろうじん)も難しい顔をした。


「大体、<終末(おわり)の子>がこいつだし」


 爆龍王ゴウオウが俺を指差した。


「うわ、凄い説得力だ! 」

 

 横でクニヒト大佐が叫んだ。


 皆も頷いてる。


 ほっといてくれ。


 と、突然、何かが俺をかすめて、目の前の木がへし折れる。


「な、何? 」


 俺がその場に伏せると同時に皆も伏せた。


「まーた、このパータンか」


 横でクニヒト大佐がグチグチ言った。 



 

 



 すいません。仕事のからみで、日によって投稿時間が変わります。


 出来ましたら、続けて読んでいただきたいので、ブックマークをお願いいたします。


 ブックマークをしてくださった方々、また、続けて読んでくださる方、本当にあり

がとうございます。

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