第六十部 第四章 説得
「いい加減にしなさい! 」
鈴の初代が叫んだ。
鈴の二代目と三代目が黙った。
「一体、いつから、そんなはしたない事を言うようになったの? 」
鈴の初代が呆れたように溜息をついた。
「でも、だって。旦那様最高だし……」
鈴の二代目がもじもじした。
「……」
鈴の三代目が真っ赤になった。
「はあ……分かりました。手籠めにしたわけでは無いのですね。失礼しました」
鈴の初代が深いため息の後、頭を下げた。
「とりあえず、二人は一旦連れ帰って家族で話をしたいと思います」
鈴の初代が再度頭を下げた。
「「いや! 」」
鈴の二代目と三代目が叫ぶ。
「な、何で? 」
「「旦那様と離れたくない」」
それを聞いて、アオイとミツキやチアンウェイが優しい顔でうんうんと頷いた。
どんだけぇぇぇぇ。
「別に毎日相手にしてるわけじゃないんでから、一日くらい良いでしょ。ローテーションもあるんだろうし」
「え? 全員相手にしてるよ? 」
鈴の三代目が笑った。
「は? 三十人もいるのに? 」
「今、三百九十八人だよ? 」
鈴の三代目が笑った。
「はぁああぁぁあぁぁあぁぁぁあああああああああああああああ! 」
鈴の初代の顔が凄い。
「三百六十五人はローテーション組なんで、一応、毎日五十三人かな」
「ええええええええええええええええええええええ? 」
食堂の空気がドンドン重くなってきた。
やばい。
心が折れそうです。
「でも、こないだ、全員やり切ったしね。ローテーション組いらないんじゃないかって話も出てる」
鈴の二代目も優しい笑顔だ。
親父と国王達が張り付いた顔で俺を見てる。
やべぇ。
何と言う羞恥プレイ。
「アマゾネスさん達がちんこの化け物って言ってたよ」
鈴の三代目が屈託なく笑った。
「おぉぉおおおぉぉおおぉぉぉぃ! 」
あいつら、そんな事言ってんのかよ!
「馬鹿、ちんこの神様でしょ」
優しく鈴の二代目が諭した。
えええええええええええ?
変わんないしぃぃぃぃ。
「ば、化け物とは聞いてたけど……」
鈴の初代が膝をついた。
あまりの衝撃だったのだろう。
俺も衝撃だし。
何だよ、ちんこの神様って。
見てたら、鈴の初代さんがそのまま気絶した。
やべぇ。
アオイとミツキが慌てて手伝ってる。
食堂で久々のクルー達のサワサワが聞こえる。
クルーの若手の女性兵士さんの目が最近、妙に俺に熱い。
これ以上の揉め事は困るんですけど。




