第五十七部 第六章 談合
「嘘だろ? 」
俺はベットの上で震えた。
確かに2日かかった。
2日はかかったのだが、何で?
どうしたのかな?
全員出来ちゃった。
しかも、全員が痙攣して動かないと言う。
母さんが大量に毛布を置いていてくれたおかげで、二人ずつだけどアマゾネスの子にも掛けれた。
おかしい。
これじゃ、俺は化け物じゃん。
子授けの御利益ってこういうものじゃ無いよね。
動揺が止まりません。
何と言う事だ。
おかしくねぇ?
一人でもんもんと考えていても仕方ないので、部屋から出た。
とりあえず、食堂に行ってみると。
そこには、祭壇に祈りをささげる親父と国王達の姿が。
祭壇にはいつ撮ったのか知らんけど俺の顔写真があった。
「嘘だろ? 死んでしまったかぁぁぁ! 」
親父が俺を見て凄い顔して叫ぶ。
「あああああああ、わしの跡取りがぁぁぁ」
国王が悲嘆にくれる。
「なんてこった」
イジュウイン大公の嘆きも凄い。
「いや、生きてるから」
俺が困ったように答えた。
「えええええ? 途中で解放してくれたのか? 」
祝融さんも叫んだ。
「良かった。どうにか、最後までせずに済んだか」
親父が笑った。
「……いや、全員やったけど」
「「「「「「「「はあああああああああ? 」」」」」」」」」」
「ど、どう言う事だってばよ」
いきなり宰相がナ〇トの声真似をした。
器用で意外とそっくりだ。
こないだ、あちらに居た時に嵌ったらしい。
と言うか、前から好きだったけど、最終回まで見て喜んでからな。
「こ、こんなのアム〇どころじゃ無いな」
イジュウイン大公の顔が凄い。
「スーパーサ〇ヤ人って事ですかね」
ルイス中尉が人知れず呟く。
「いや、正直、自分でも動揺してる」
「ふふふふ、我が君、大丈夫だったでしょ」
孔明が笑うのがムカつく。
「流石<終末の子>だな。これだとあの策は必要なのかな? 」
ホアンが孔明に聞いた。
「いえいえ、今回は特例ですよ。やはり、それ以外は仕方ないかと」
「そうか……」
「何か、嫌な予感なんだが」
「私の献策はこれです。アマゾネスには現在適齢期の娘が二千人近くいます。このうち、約三百人を我が君が、そして太った方約三百人をホアン様が受け持っております。問題は残りの方です。これを相手にするのは我が君もホアン殿も厳しい。そこで、天下三分の計です」
孔明が目を煌めかせて叫んだ。
「好きだなぁ、天下三分とか二分とか」
「はい、孔明ですから」
孔明がにやりと笑った。
「横からだが、その残りを一人では無理じゃないか? 」
親父が聞いた。
「私は是非、貴方にと……」
と孔明が言ったところで、親父が口をふさぐ。
「止めろ。俺は常に監視されてるのと一緒だからな。そんなことになれば、人類が滅ぶ」
親父が真顔で震えるように言った。
「俺も、そう思う。女関係は母さんにはヤバイ」
「そう思うなら、キャバクラの話とか母さんにするなよ」
親父がつぃと涙を流した。
余程、怖かったのだろう。
俺も親父に連れ去られて、あの時に一年くらい放浪したからな。
「仕方ないですね。こう、他に何人か行けそうな人をぶつけますか」
孔明が凄く軽く言った。
なんて奴だ。
賛成だけどさ。




