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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第五十六部 第五章 ちゅ〜る かよ

「ところで、お味方なんでずっと放置してるんですが……」


「上に居ますよ」


 フィーネ姉妹が貴賓室から移動しようかと思ったら聞いてきた。


「ああ、ケモミミの猫娘だろ? シェラだっけ? 」


 俺が苦笑した。


「さっきから、ずっといたよな」


 親父も笑った。


「ふふふふふふふふ、流石でござますね」


 屋根の一部が開いてすたっと降りてきた。


 連絡に来た衛士が身構えた。


「ああ、うちの仲間だから」


 俺が衛士に安心するように言った。


「何してんだ? 」


 親父が首を傾げた。


「ふふふふふふ、聞きましたよ。聞きましたよ。何かお金儲けのお話をしておられた様子」


 シェラがにやりとして笑った。


「まだ、先の話だがな」


 俺が頭を掻いた。


「で、出来ましたら、それが完了したら、産地直送のちゅ〜るの工場を是非ケモミミ族の我らが本島へ」


 シェラが土下座してお願いして来た。


「はあああ? 」


「出来たてが食べたいですぅぅぅぅぅ」


 シェラの目がハートだ。


 やべぇ、シャブ患者かよ。


「いやいや、お前等作ってる途中に食っちゃわないか? 」


「はっ! 」


 シェラが凄い顔してる。


「極力送らせるから待ってろよ。そもそも後数日で届くぞ」


「ほんげぇぇぇぇ、ちゅ〜るが来ますか! 」


 シェラがだらしない顔をした。


「全然駄目だな」


 親父が笑った。


「ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る ちゅ〜る 」


 変なふりをつけてシェラが踊ってる。


「なんか、凄いな」


 国王も感心してる。


「しゃーないな、ちょっとだけ、実は在庫があるからやるよ」


 って俺が言った途端、衛士が開けたドアが動いて陰からゴルゴが出てくる。


 壁に背をやって、壁を背にまたたびに似た成分入りの煙草を吸った。


「あれ? 蚩尤(しゆう)の観察してるんじゃなかったのか? 」


「地下の迷宮に忍び込んで、ある程度の神殿までの地図を作って持ってきた」


 ゴルゴがフーと煙を吹いた。


「おおお、スゲェな」


「本当に凄腕なんだな」


 親父も感心してる。


「やはり、ゴルゴだと言う事か」


 祝融さんが目をキラキラさせている。


「ありがとう。報酬はここに……」

 

 俺が懐から金貨五十枚入った、袋を投げた。


 それを受け取るが、そのまま何か待っている。


「ああ、ちゅ〜るは数日後に届くから……」


 だが、それでも待っている。


 何が言いたいんだ?


「……ご褒美は? 」


 ゴルゴのしっぽがピーンと立った。


「お前の持ってるちゅ〜るの話じゃないか? 」


 親父が囁いた。


「ああ、これか」


 胸からちゅ〜るの四本入りの袋を出す。


「フーーーーーー! 」


 シェラが見た事も無い威嚇をゴルゴに始めた。

 

 全身の毛が逆立っている。

 

「ふっ、ご褒美だから、私のものだ」


 ゴルゴが笑った。


「先に貰う話があったのは私だぁぁぁぁ! 」


 シェラが威嚇した。


 ゴルゴも毛を逆立てて威嚇を始めた。


「ど、どうしょうか? 」


 俺が困って親父とかに聞いた。


「あの……皆さん待っておられるので」


 衛士が焦ってるので、仕方ないので、袋を破いて、四本適当に投げた。


 凄まじい取り合いと戦いが始まったが、仕方あるまい。


 下手にあげるなんて言うんじゃなかった。


 後悔先に立たず!




ブックマークありがとうございます。m(__)m


感想と評価をありがとうございます。m(__)m


笑っていただけてる感想をいただけて、本当に嬉しいです。*\(^o^)/*


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