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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第七部 第二章 エヘクトルのファウロス

「なんだ? そこに居るのはアサナトのアポリトじゃねーか! 」


 小型の高速船だらけのエヘクトルの中で一つだけ中型の高速船がある。


 その舳先に立ってるアポリトと同じくらいの身長百九十センチ近いがっしりとした身体付きの男が叫んだ。


 言われたアポリトはシ〇アであるクニヒト大佐と体育座りしたまま、返事もしない。


「俺だ。昔一緒にピラティスで暴れた事があるだろう。ファウロスだ」


「おお、そうか」


 小声でアポリトが体育座りのまま無表情で呟いた。


「なんだ、お前。根性無しが貴族になって、さらに日和ったか? お前、やっぱり、海賊の器じゃねーんだよ」


 ファウロスが小馬鹿にしたような態度だ。


 横で聞いててカチンと来た。


「何だ、あいつ! 」


 俺がキレてアポリトに聞いた。  


「ああ、兄弟、気にするな。昔からああいう奴なんだ」


 アポリトが元気の無さげな感じで答えた。


「海賊やめて、真っ当な道でちゃんとやってる兄弟の方が千倍正しいだろうに! 」


「はっ、笑わせる! 俺達は今から、お前らをたっぷりと楽しんで皆殺しにしてから、お前らの全てを奪ってやる! 世の中はな、偉そうに言っても勝ったものが全部持ってくんだ! いいか、今からお前らにそれを教えてやる! 」


 ファウロスが俺の言った事に反論するかのように怒鳴った。


「お前は変わんねぇな」


 アポリトがげんなりした顔をした。


「俺は変わっちまったけど」


 その後、アポリトが続いて小声で呟いた。


 あぅ。


「兄弟。なんなんだ? あいつ? 」


 俺がアポリトに聞いた。


「ああ、あいつ、すぐ殺すし楽しんで殺すんだ。俺は基本、生活の為だから、最低限しか殺さないし、逆にみかじめ料みたいなの貰えば襲わなかった。どうしても、考え方が会わなくてな。喧嘩別れさ」


 アポリトが元気なさげに答えた。


「はっ、馬鹿め! 強い奴は何しても許されるんだ! そんな事だから、今から俺達にお前らは思い知らされるんだ! 」


 ファウロスが破顔した。


 豪華高速帆船の甲板でこわごわ見ていたお客達が悲鳴を上げた。


「襲ったものを皆殺しにするエヘクトルじゃないの! 」


「残虐で有名な奴等じゃないか」


 客達があちこちで悲痛の叫びをあげた。


「皆殺しだって? なんて酷い奴らだ! 」


 それを聞いて俺が憤った。


「「「え? 」」」


 俺が言ったら、アオイやムラサキやミヤビ王女なんかが凄い顔してる。


 失礼な。


「はははははは! お前らは俺達の餌なんだよ! 」


 ファウロスが本当に楽しそうだ。


 二十隻の小型の高速船が俺達の乗る豪華高速帆船を囲んでいく。


「つまり、あれか、強い奴は何しても良い。それは正しいと言う事か? 」


 俺がファウロスに問いただした。


「当たり前じゃねーか」


 ファウロスが舌なめずりするかのように笑った。


 猛獣の笑顔とはこういうのを言うんだろうなと思った。


「兄弟。いいよね」


 俺がアポリトに聞いた。


「ああ、構わないよ」


 アポリトが元気無く頷く。


「じゃあ、分かった」


 俺が嬉しそうに笑った。


 それを見て、ミヤビ王女が気を利かして甲板にいる客に船室に戻る様に言った。


「ははははは、意味ねぇよ! 船室に隠れたって逃げれねぇよ! 」


 ファウロスが本当に楽しそうだ。


「じゃ、やっちゃおうか。今日は皆のお食事会だ」


 俺がアオイに満面の笑みで言った。


「はい。わかりました」


 アオイもニッコリ笑う。


 それと同時に、二十隻の小型の高速船が次々と沈んでいく。


「な、何をしていやがる! 」


 一回り大きなエヘクトルの高速船の舳先にいたファウロスが怒鳴った。


 それと同時に、ざばりと百匹のシーサーペントが海から首を出して嬉しそうに船から落ちて泳いでるエヘクトルの連中を見た。


「皆、踊り食いどうぞ」


 にっこりと俺が笑うと本当にうれしそうに、シーサーペントが次々とエヘクトルの連中を丸呑みしていく。


 俺はそれをうんうんと頷きながら温かく見守った。


「いい、食いっぷりだねぇ」

 

 俺が笑った。

 

「ですね」 

 

 アオイも笑顔で答えた。


「てめえら、ふざけんな! 」


 ファウロスが怒鳴った。


「おやおやぁ? 勝ったら何ちても良いんでちゅよね? 」


 俺が赤ちゃん言葉で煽る。


「貴様ら、覚えていろ! スキル操船高速移動! 」


ファウロスが捨て台詞を言うと、仲間を見捨てて自分の乗った高速船をモーターボートの様に凄いスピードで動かして、逃げ出した。


「あいつ、いつも、偉そうに言うくせに逃げ足早いんだよな」


 アポリトが元気無さそうに横で呟いた。


「すぐに逃げるとは卑怯な奴め」


 俺が言ったら、アオイとかミツキとかミヤビ王女やムラサキが冷たい目をして見た。


「いや、俺のは戦術的撤退だから」


 と俺が言い訳した。


「戦いとは、常に二手三手先を読んで行うものだ」


 横でシ〇アことクニヒト大佐があの名セリフを言った。


 まだ、壊れてるみたいだな。



 



  

 活動報告で書きましたが、パソコンが10年もののせいか、編集で何度も一マス開けてるのに元に戻ったりします。最初はパソコンが壊れてるせいかと思いましたが、良く考えてみると、恐らく、このパソコンがジョジョの〇妙な冒険の黄金の風のジョ〇ノ・ジョバァーナのゴールド・エク〇ペリエンス・レクイエムの能力を持ってるのだと気が付かされました。


 やはり、スタ〇ド能力とは恐ろしいものです。


 あ、それと、いつもブックマークありがとうございます。


 読んでいただけるだけで、凄くうれしいです。


 本当にありがとうございます。 



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