第五十五部 第六章 レールガン
「新しい奴、使ってみるかの? 」
龍女さんがいたずらっぽく笑う。
「新しいの? 」
「質量のある弾丸を衛星分岐から、電磁の力で撃ち込む奴じゃ」
「ほぅ、レールガンか」
親父が感心してる。
「行くぞ」
龍女さんが手をかざす。
「いやいや、待って待って、何でそんなに過激なの? 」
「そうですよ。もう少し様子見てですね」
チアンウェイと女帝が慌ててる。
天空から光るものが一直線に蚩尤に向って落ちる。
「「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおお! 」」」」」」」」」」」」」」
凄まじいキノコ雲とともに爆発が起こり、凄い爆風がこちらに来る。
蚩尤の周りの山が崩れ、大きな大きなクレーターが出来る。
「嘘だろ? 蚩尤無事やんか! 」
俺が叫ぶ。
「いや、避けたようだ」
龍女さんが冷静だ。
「くそっ! 」
「なぁに、百発くらいぶちこめば! 」
龍女さんが腕まくりした。
「待って待って、コンチュエが無くなっちゃう」
チアンウェイが必死に龍女さんを止めた。
「じゃあ、私が」
燐女さんが嬉しそうに名乗り出た。
「いやいや、待ってください」
女帝も止めた。
まあ、燐女さんだとあまり変わんないからなぁ。
「相変わらず、お前の嫁ってめちゃくちゃするな」
カルロス一世が呆れてる。
逆にブルさんをはじめ亜龍族の方々が尊敬を浮かべた目をして俺をじっと見る。
「勇者だ」
「すげぇ、とてもあんな嫁さん無理だ」
「凄すぎる。あれで生きてるなんて」
亜龍族の方々のささやきが辛い。
「君は実は凄い人物だったんだな」
ダグダ師匠が目をうるうるさせながら俺の肩に手を置いた。
勘弁してください。
「なんか、プロテクションしてるよね」
ゼブが横で言った。
「ちょっと、やってみようか」
ゼブが手を突き出して、独特の構えをした。
蚩尤の居るあたり十キロメートル四方がボコボコしだす。
「なにそれ? 」
「分子振動」
「ほげぇぇぇぇぇぇ! 」
蚩尤の周りがぐらぐらと崩れ落ちていく。
「ぐぉぉおぉおおぉおぉ! 」
蚩尤が叫んだ。
こちらに何かの力の集束したものが飛んでくる。
アオイがそれに対して、幾重もの障壁を張る。
力の集束したものは、空間を歪ませながら防御の障壁をいくつも崩れ落とした。
「これ以上やると、まわりの影響が酷そうだ」
ゼブが構えを止めた。
「厄介ですね。何か、妙な念動攻撃も持ってる」
アオイがセブに言った。
「これ、ルール違反じゃないの? 」
ゼブが呆れた顔をした。
「そうですね」
いや、君達に言われても。
そこで、はっと気がついた。
俺、何もしてないや。
楽ちんだから、まあ、良いか。
寝れないので早いですが投稿します。(΄◉◞౪◟◉`)
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