第七部 第一章 プロローグ
「何も無かったから」
起きてきた皆が俺に言った。
それにしては、皆、俺を見る目が違うし、アオイは小声で夢がかなったと言うし、ミヤビ王女もミツキもちょっと痛くてとか小声で言うし、ムラサキなんか凄い笑顔だ。
気を遣ってんだろうか。
気を遣ってるんだよね。
いきなり、大人の階段登りすぎじゃね?
初めてが、まさかの5P。
しかも、相手が従妹と妹と男の娘。
いないよね。
こんな奴。
ちょっと、その場にいたたまれなくなった俺は貴族や王族御用達の特等船室を出て、甲板に出た。
そこに、体育座りして黄昏ているアポリトとシ〇アことクニヒト大佐がいる。
俺も横に体育座りして並んだ。
「ヤマトに来るんじゃなかったな」
俺が呟くが、アポリトとシ〇アことクニヒト大佐も無言だ。
すごく空気が重いが、おれもブルーなんであまり変わらない。
俺は従妹と妹と男の娘の5P、アポリトはおばさんに逆レ〇プ。クニヒト大佐は襲われすぎてインポに。
「男って弱いなぁ」
俺がぼそりと呟くと。
「そうだな」
「本当だ」
とアポリトとクニヒト大佐も呟いた。
3人でぼーっと海を眺めている。
目の前に小型の高速船が次々と二十隻ほど、こちらに向かって来てる。
俺達はそれをぼーっと眺めている。
「大変だ! ピラタだ! ピラタのエヘクトルだ! 」
周りが騒ぎだす。
でも、俺達は体育座りでぼーっとしている。
甲板にアオイとミツキとムラサキが出てきた。
船長が足早にアオイの所へ来た。
「すいません! ピラタです! 海賊です! それも、残虐で知られるエヘクトルの連中がこの船を狙っています! 」
船長がアオイに説明した。
「護衛の船はついてないんですか? 」
「はい、ここは連中の縄張りで無いし、この航路でこのような事があったのは初めてのことなんで」
「それは油断じゃない? 」
ミツキが厳しい目をした。
「申し訳ありません」
船長が素直に頭を下げた。
「まあ、お世話になってるから、あまり言えないけどね」
ちょっと言い過ぎたかなと言う感じでミツキが呟いた。
「ですので、是非とも、皆様にエヘクトルの撃退をお願いしたいのですが」
船長が再度頭を下げた。
「分かりました」
アオイが頷いた。
「で、ユウキ様達はどこに? 」
ムラサキが船長に聞いた。
「あそこです」
体育座りして、ぼーっとしてる俺達を船長が指差した。
「ちょっと、ちょっと、何やってんのよ! 」
ミツキが怒鳴る。
でも力が入んない。
「だから、何も無かったと言ってるじゃないですか! 」
アオイが少し怒ってるようだ。
「いや、いいんだよ」
俺が小声で呟いた。
「早く、ちゃんとしてください。何も無かったんだから」
ムラサキが無理矢理俺を起こした。
「分かったよ。やるよ」
言いながら起き上ると、そこにミヤビ王女がやってくる。
「ごめん。ちょっと、まだ、痛くて違和感が」
ミヤビ王女がそう言った途端、俺が脱力してへたる。
「ちょっとちょっと、何? お兄ちゃん? 失礼じゃない? 」
ミツキが少し怒って、俺の胸倉掴んでゆさゆさ揺さぶった。
「いや、だって、するなら普通にしたかったし、記憶無いし……」
って言った途端、アオイとミツキとミヤビ王女とムラサキが耳まで真っ赤になった。
「ほら、やっぱり、やってんじゃん」
俺がしょんぼりと言った。