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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
570/2644

第五十部 第四章 慟哭

「「「「嘘だろ? 」」」」


 許嫁達が化粧したまま出て来たせいで、いつもと親父や国王達の反応が違う。


「ダグダさんおめでとう」


「おめでとうございます」


 許嫁が一斉にお祝いを述べた。


「な、何があったの? 」


 国王が驚いた。


「凄いな。見違えたなぁ」


 宰相がアオイとミオを見て驚いてる。


 カザンザキスさんが涙ぐんでる。


「いや、サクラと深雪と私の回復魔法でいろいろとやってみたら、皆、綺麗になっちゃって」


 そういうミヤビ王女もしっとりとした美しさだ。


 すげぇ。


「皆さんのおかげでこんなにきれいに」


 綺麗なドレスを着て人魚姫(メッテ)が回る。


「「「だ、誰? 」」」


 半魚人の面影が無いから、親父達が誰だか分からなくて首を傾げてる。


「ああ、人魚姫(メッテ)さんよ」


 ミヤビ王女が笑った。


「「「ほんげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ! 」」」


 親父達の衝撃が凄い。


 気持ちは分かる。


 俺もすげぇびっくりしてる。


 しかも、素地が良いらしくて、本来はコッチみたいだと言う話に衝撃を受けた。


 なんぞこれ。


「ぁああぁあぁあぁああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああぁ! 」


 和真が突然叫び声をあげた。


「ど、どうした? 」


 俺が慌てて声をかける。


 和真が耳をふさいで座りこんだ。


「大丈夫? 」


 紅葉と(れん)が心配そうに覗き込んだ。


 勿論。いつもの三割増しくらい綺麗だ。


「あああああああああ。許してぇぇぇ! 許してぇぇぇぇ! 婿になりますぅぅぅ! サイトウ家の婿にぃぃぃぃ! 」


 和真が叫んだ。


「こ、これは……」


 サイトウ公爵は何をしたんだ?


「ああ、分かるわ。凄い綺麗なんだよ。化粧すると……。それが豹変するからなぁぁぁ」


 はらはらとカルロス一世が涙を流す。


「綺麗になった姿でアレを立たせて襲う。修羅戦術だよ」


 ひそひそとクニヒト大佐が囁いてきた。


「何それ? 」


 ひそひそと俺が聞き返す。


「あるんだ、そういう戦術が。びびったままじゃ立たないだろ? 」


 その時、俺の顔は恐怖で張り付いていたと思う。


 こええ。


 こええよ、修羅。


 ひょっとして、素直に突撃してた俺が馬鹿なのか?


 恐ろしや。


「まあ、ちょっとすまんけど。と言う訳で皆は結婚式に参加してくれ」


 ダグダ師匠が気まずそうに俺たちに言うと、許嫁の背景に花が咲いたみたいになった。


 ぐはっ!


「来年だしな。ちょうど練習で良いんじゃないか? 」


 国王が駄目押ししてくる。


「来年は結婚する方だしな」


 宰相が駄目押ししてくる。


 くくくっ、辛い。


「ふふふふふ、我が君、人類変態化計画を推進すれば、結婚の意味すら変わってきます。私にお任せを」


 孔明がさわさわと俺に囁いた。


 何だと?

  

 そんな、神慮遠謀があったとは。


 侮れない。


 今度こそ、マッチポンプで無いと良いけど。






 

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