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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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題五十部 第三章 結婚

「でだな。話を戻すが、味方をしてくれるらしいんだが……」


 樹老人(じゅろうじん)が俺に説明を始めたが、俺が手を突き出して止めた。


「結構です」


「何で? 」


「いや、もう、<終末(おわり)の子>って罰ゲームなんじゃないかと……」


「おおおおぃ、またかよ」


 樹老人(じゅろうじん)さんの顔が歪む。


「どちらにしたって、私はそろそろ商人にって思ってんです」


「そうは行きませんよ、我が君」


 孔明がきりりとして答えた。


「おお」


 樹老人(じゅろうじん)さんが少し嬉しそうだ。


「どう言う事だ」


「我が君の大望を果たすために参上しました私といたしましては、それでは困るのです」


「おおおお、姿を見た時はどうかと思ったが、やはり十二使徒の筆頭殿は流石だな」


 樹老人(じゅろうじん)さんが感動してる。


 アホや。


「いえいえ、人類変態化計画の為ですから」


 孔明が羽根で出来た扇子で口を隠しながら、目を光らせる。


 横の樹老人(じゅろうじん)さんの脱力感がハンパ無い。


「いや、それは意識下の話だからな」


「いえいえ、我が君は欲しておられるはず。変態が溢れる世界を」


 孔明が自信満々に答えた。


 いやいやいやいや、ねーわ。


 単に自分の噂への隠蔽だけだよ。


「息子よ。自分に正直になるんだ」


 親父がキリリとして答えた。


「そのとおりだ。あれはお前の魂の叫びなのだぞ」


 国王がすでに決め付けてる。


「変態こそ、世界を救うのです」


 ルイス中尉も目が変。


「貴方は変態界の覇王なのですぞ」


 孔明がさらに熱く語る。


 それってどーなの?


「いや、まあ、樹老人(じゅろうじん)さんがフリーズしたから私が言うけど、孔明さんの話でもこれからいろいろあるみたいだし、亜龍人ははっきり言うけどかなり強いよ。七支族だし。味方につけるべきだって話で、向こうで話しつけて来たんだが」


 ダグダ師匠が困ってる。


「えええ? ぶっちゃけ、うちの許嫁で十分じゃないっすか? 」


「いや、全部殺すなら、それで良いけど、そういう訳じゃないんでしょ? 」


 おお、なんと言う説得力だ。

 

 加減できる人いないもんな。


「確かにな」


 横のカルロス一世の一言が重い。


「諦めろよ。手伝ってくれる方がいるのはいるから。うちの嫁も殺戮くらいしか出来ないし」


 仲間になった和真君の魂の叫びが辛い。


「そうですね。確かにそうかもしれません」


 俺が初めて同意した。


「だろう? でないと弟子の為に結婚決めた俺の立場が無いし」


 ちょっと、泣きそうな顔をダグダ師匠がした。


「な、何で! そんな事を! 」


 俺が思わず叫んだ。


「いやいやいや、それは悪手でしょ」


 和真も叫んだ。


「師匠まで、この地獄に……」


 カルロス一世が絶句した。


 親父と国王達とルイス中尉がダグダ師匠に敬礼した。


「いや、おかしくね? 別に結婚で良いじゃん? お幸せにって話だろ? 」


 ニコライさんが横で呆れてる。


「うわぁ、ダグダさん結婚するんだ! 」


 甲板に出て来た許嫁達が叫んだ。


 しまった!


 これはヤバイ話を許嫁達に聞かせてしまった!


 眩暈が止まりません!


 

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