第四十九部 第六章 闘気
軽空母の上に孔明が机の上で、大きな水晶の玉の前で座っている。
それを、ムラサキがボコボコ殴ってる。
「あんた一人戻って来てもしょうがないでしょ! 」
他の許嫁も殺気立ってるせいで、クルーもシュウジも国王達も艦橋の窓から覗いてるようだ。
「はははははは、ご心配なさるな。我が君は生きておられる」
孔明が羽根で出来た扇子で口を隠して答えた。
「だから、それは私も繋がってるから分かってるから、何とかしなさいよ! 」
「待ちなさい。私が占術でどこにいるか占いましょう」
孔明が笑った。
ゴン!
アオイが孔明の頭を掴んで、机に押し付けた。
「別に十二使徒も居るんだから、貴方を減らして十一使徒にしてもいいのよ」
アオイが震えるような恐怖の威圧感で、孔明に囁いた。
「はははははは、参りましたね。分かりました。早速、占ってみましょう」
孔明は全く動じていない。
「早くやってよ! 」
ミツキもキレ気味だ。
孔明が水晶をどけると、そこに紙を敷いた。
そこには鳥居とあから順にをまでと、はいといいえが書いてある。
「では、シャーロット様手伝ってください。ここのコインに私と共に指を置くだけでございます」
孔明が良い笑顔だ。
バキャン!
今度はミツキが孔明の頭を掴んで、机に叩き込んで机がへし折れた。
「コックリさんじゃねーかよ! 」
ミツキの殺気が凄い。
「おやおや、まだギャグをやる余裕があるとは随分、お可愛い事」
アオイがもう凍るくらいの殺気を出す。
「とりあえず、私が拷問しましょうか? 」
レイナさんが優しい顔で笑った。
「私も手伝いましょう」
張り付いた笑顔でエレナも答える。
「ははははははははは、こういう時こそ、動かざること山の如しです」
孔明が笑ってる。
「だから、動けと言ってるんだけど」
珍しくミヤビ王女もキレてる。
「まあ、お待ちを。私が使役する鬼神が帰ってまいりました」
孔明が言うと、隣に三メートルくらいの巨大な鬼神が現われた。
中国風の鎧を着た、毘沙門天のような鬼神だ。
「どうでしたか」
孔明が笑顔で鬼神に聞いた。
どうやら、ムラサキですら話が出来ないようだ。
「……ほほほう」
孔明が笑う。
「ど、どうしたのよ! 」
ミツキが不安そうだ。
「いえ、我が君は女性と一緒のようですな」
孔明が言ってはいけない事を言った。
「「「「「「「「「「「「「「は? 」」」」」」」」」」」」」」」
許嫁達の顔が凄い。
「浜でまぐわっておられた様子」
孔明が笑顔だ。
バキン!
アオイが足で孔明の頭を軽空母の甲板に叩きつけた。
「どうも、一人増えたような気がした筈じゃ」
龍女さんが凄まじい闘気を見せる。
「皆で一緒しか許されないのに」
紅葉が笑った。
どす黒く。




