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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
556/2614

第四十九部 第六章 闘気

 軽空母の上に孔明が机の上で、大きな水晶の玉の前で座っている。


 それを、ムラサキがボコボコ殴ってる。


「あんた一人戻って来てもしょうがないでしょ! 」


 他の許嫁も殺気立ってるせいで、クルーもシュウジも国王達も艦橋の窓から覗いてるようだ。


「はははははは、ご心配なさるな。我が君は生きておられる」


 孔明が羽根で出来た扇子で口を隠して答えた。


「だから、それは私も繋がってるから分かってるから、何とかしなさいよ! 」


「待ちなさい。私が占術でどこにいるか占いましょう」


 孔明が笑った。


 ゴン!


 アオイが孔明の頭を掴んで、机に押し付けた。


「別に十二使徒も居るんだから、貴方を減らして十一使徒にしてもいいのよ」


 アオイが震えるような恐怖の威圧感で、孔明に囁いた。


「はははははは、参りましたね。分かりました。早速、占ってみましょう」


 孔明は全く動じていない。


「早くやってよ! 」


 ミツキもキレ気味だ。


 孔明が水晶をどけると、そこに紙を敷いた。


 そこには鳥居とあから順にをまでと、はいといいえが書いてある。


「では、シャーロット様手伝ってください。ここのコインに私と共に指を置くだけでございます」


 孔明が良い笑顔だ。


 バキャン!


 今度はミツキが孔明の頭を掴んで、机に叩き込んで机がへし折れた。


「コックリさんじゃねーかよ! 」


 ミツキの殺気が凄い。


「おやおや、まだギャグをやる余裕があるとは随分、お可愛い事」


 アオイがもう凍るくらいの殺気を出す。


「とりあえず、私が拷問しましょうか? 」


 レイナさんが優しい顔で笑った。


「私も手伝いましょう」


 張り付いた笑顔でエレナも答える。


「ははははははははは、こういう時こそ、動かざること山の如しです」


 孔明が笑ってる。


「だから、動けと言ってるんだけど」


 珍しくミヤビ王女もキレてる。


「まあ、お待ちを。私が使役する鬼神が帰ってまいりました」


 孔明が言うと、隣に三メートルくらいの巨大な鬼神が現われた。


 中国風の鎧を着た、毘沙門天のような鬼神だ。


「どうでしたか」


 孔明が笑顔で鬼神に聞いた。


 どうやら、ムラサキですら話が出来ないようだ。


「……ほほほう」


 孔明が笑う。


「ど、どうしたのよ! 」


 ミツキが不安そうだ。


「いえ、我が君は女性と一緒のようですな」


 孔明が言ってはいけない事を言った。


「「「「「「「「「「「「「「は? 」」」」」」」」」」」」」」」


 許嫁達の顔が凄い。


「浜でまぐわっておられた様子」


 孔明が笑顔だ。


 バキン!


 アオイが足で孔明の頭を軽空母の甲板に叩きつけた。


「どうも、一人増えたような気がした筈じゃ」


 龍女(りゅうじょ)さんが凄まじい闘気を見せる。


「皆で一緒しか許されないのに」


 紅葉が笑った。


 どす黒く。




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