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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第六部 第四章 戦線離脱

 じりじりと日が落ちていく中に、やっとワイバーンがこちらに飛んでくる。


「やれやれ、どうなる事かと思った」


 俺がホッとして呟いた。


 動揺してたアポリトもほっと一息ついたように笑顔になった。


「ごめんね。そういう訳で、今日はここに泊まれないわ」


 アオイが老夫婦に言った。


「こちらの方こそ、こんな事になるとは思いませんで」


 老夫婦が泣きそうになってる。


「いいのよ。猛禽相手だから仕方ないわ」


 アオイがニッコリ笑った。


「兄弟、索敵はどうだ? 」


 俺がアポリトに聞いた。


「いや、動きは無い。千人程度が遠まわしに見てるだけの感じだ」


 アポリトがスキル索敵を使って見てくれた。


「多分、暗くなるのを待ってるだけでは無いですか? 」


 ムラサキが心配そうだ。


「最初に見た時と同じで、全く動きに変化はないのか? 兄弟? 」


 俺が再度聞いた。


「ああ、大丈夫だ」


 アポリトが降りてくるワイバーンを見てほっとしたようだ。


 ワイバーンがゆっくりと、こちらに降りてくる。


 動きに変化が無い?


 それは、おかしい。


「まずい、その千人はおとりだ! 」


 俺が慌てて叫んだ。


「何っ! 」


 アポリトが驚いた。


「流石は私の夫になる男ね。気が付くなんて素晴らしいわ」


 ワイバーンの上にアオイに良く似た容姿の少女が立ちあがる。


「お前は妹のミオ! 」


 アオイが激怒して怒鳴る。


「ほほほほ、お姉さま。美味しい男を独り占めとはいけませんわ」


 確かにアオイと良く似てるが、少し幼くちょっとボーイッシュな感じだ。


 その子がワイバーンの上で高笑いしてる。


「ふざけないで」


「大丈夫、私は二番目だから」


 ミオが言った。


 全然似てないけど、綾波〇イの真似かな?


 疲れる。


「誰? 」


 俺がアオイにとりあえず聞いた。


「母親が同じである私の妹です」


 アオイが答えた。


「そうか、これはカザンザキスさん、また、泣くな」


 もう、もう、本当にうんざり。


 なんでヤマトの血ってこうなの?


「まずいぞ! 兄弟! 様子見してた千人の奴らがこちらに来る! 」


「はああああ? 」


「安心して旦那様。千人のうち。旦那様の相手をするのは私達三十人だから」


 別のワイバーンに乗ってた少女が笑った。


「貴方はイジュウイン大公の所のアンナ! 」


 アオイが言った。


「ちゃんと回復魔法が使えるものを用意してございますから、ご安心くださいな」


 ミオが高笑いした。


「ちょっと、待て! 後の九百七十人は誰が相手するの? 」


 アポリトが震える様にミオに聞いた。


「あんたに決まってんじゃない」


「えええええええええ! 死んじゃう! 死んじゃうよ! 」


アポリトが少女の様に叫ぶ。


 大丈夫かな兄弟。


 どんどん壊れて言ってるような。


「安心しなさい。回復魔法を使える猛禽も百人以上いるのよ」


 ミオが笑いながら叫んだ。


 その時だ。


 山の方から凄い早いワイバーンが飛んで来た。


 そのワイバーン自体が赤い革の甲冑をつけて、角のある兜をつけてる。


「くっ、赤〇彗星だと! 」

 

 ミオが舌打ちした。


 もう、何が何やら分からない。


 頭がおかしくなりそう。


 その赤〇彗星のワイバーンの後に、大型のワイバーンが来て、ミヤビ王女が乗ってる


「早く。このワイバーンに乗って。私は味方だから」


 ミヤビ王女が大型のワイバーンを俺達の所に降ろした。


 その間に赤い鎧を着たワイバーンが猛禽達の乗るワイバーンに肉迫する。


 赤い鎧を着たワイバーンは凄く早い。


「見せて貰おうか、猛禽のワイバーンの性能を! 」


 赤い鎧を着たワイバーンに乗ったゲロことクニヒト少佐のシ〇アが叫ぶ。


 猛禽のワイバーンって使いながら、見せて貰おうか、連邦のモ〇ルスーツをって言うシ〇アの名台詞を変えて言うと言う事は、少しはゲロの洗脳が解けたのかもしれない。


 次々と赤い鎧のワイバーンが他のワイバーンを叩き落としていく。


 助けに来てくれたんだ、ゲロと呼ぶのはもう止めよう。


 クニヒト少佐のシ〇アだ。


 俺達がミヤビ王女の連れてきた大型のワイバーンに乗ると皆でそこを脱出する。


 俺達が飛び立ったその場にギリギリで千人の猛禽が殺到してくる。

 

 ゾンビかよ。


 それも映画でやってたリニューアルした足の速いゾンビ。


 ワイパーン達も悔しそうに赤いワイバーンを炎で落とそうとするが当たらない。


「当たらなければどうということはない」


 クニヒト少佐のシ〇アがそれをすべてよけながら言った。


 あれ、まだ洗脳解けてないのかな?


また、シ〇アのセリフだよ。


 良く分からん。


 と思いながら、俺達は猛禽のワイバーンがこちらを追えないのを確認してから、その場を飛び去るのであった。



  

 

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― 新着の感想 ―
[一言] ガンダ⚪好きですね!ヒイロ⚪イが個人的に好きなんですけど寡黙で平気で自爆スイッチ押す兵士がね
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