第四十六部 第九章 人類の革新
「えええと……今、変態って言った? 」
女媧困惑がハンパ無い。
「言ったと思いますが……」
ムラサキが答えた。
「ど、どうゆう事? 」
「訳が分かんないんだけど」
ミツキも動揺している。
「変態って言葉が出る余地あった? 」
女媧が皆を見回した。
全員が首を左右に振った。
「何でやねん……」
女媧が呆れ果てた顔をした。
「大変です。世界中の首都に同時で黄金の天使が現われて、今のようにテレパスで話しかけています」
女媧に黒服が報告した。
「な、何ですって……」
女媧の困惑がハンパ無い。
「全ての人間が変態になれば、戦争も差別も無くなる! だって、みんな変態だから! 私はここに、全人類変態化計画を宣言する! 」
厳かに黄金の天使が宣言した。
「「「「「「「「「「「はあぁぁああああぁぁぁあああああ? 」」」」」」」」」」
女媧をはじめ全員が絶句した。
「いいかい、変態なんて、すべての人間がやれば、それは普通になるのさ」
凄く優しく語りかけるように黄金の天使が皆に言った。
「我が力をここに顕現せり! 」
黄金の天使が破顔して、両手を拡げて天地すべてがまばゆく黄金に輝いた。
その輝きが消えると、全世界の人間が、女性は男性のブリーフパンツを、男性は女性のパンティーを頭に被っていた。
「「「「「「「ええええええええええええええええええええ? 」」」」」」」」
女媧と許嫁が唖然とした。
「な、何で、こんなもの被ってるのよ! 」
女媧が自分の頭のブリーフパンツを脱ごうとするが脱げない。
その時だ。
東京に現れた黄金の天使の前に進み出て拍手をした男達がいる。
秋葉原に行ってたシュウジと国王達である。
「は? 何で、あんなとこに……」
女媧が唖然としたと同時に、日本全土から割れるような拍手が響く。
そして、それは世界中のweeaboo達に拡がって行く。
「何で、何が感動したの? 」
女媧が困惑して皆に聞いた。
「分かんないけど、涙が止まりません」
雪龍さんが泣きながら拍手を始めた。
「はぁぁああああ、ちょっと、日本も何でなの? ちょっとどうして! 」
「変態は紳士だ! 」
黄金の天使が拍手に応じるように右手を突き上げた。
日本と世界のweeaboo達が一斉に右手を突き上げた。
「ギャ〇漫画日和かと思ったけど、ワ〇ピースかな? 」
ミツキが冷静に答えた。
その時だ、金色に輝く可愛らしい羽根が生えたアオイをはじめ許嫁達が黄金の天使の前に片膝をついて拝謁した。
「何故、そこまで変態にこだわりになられるのでしょうか」
幻影のアオイが代表して黄金の天使に聞いた。
「皆が変態になったら、私が目立たないからだ」
黄金の天使が凄く厳かに答えた。
それを聞いて女媧が泡を吹いて気絶して倒れた。




