第四十五部 第五章 親子丼
鈴の二代目さんが俺に抱きついて、ディープキスをしてきた。
「旦那様」
か細い声で、息も絶え絶えになりながら俺にしがみつく。
ヒモ・モードやっちゃった。
「「「「「「「「「えええええええええええええええ! 」」」」」」」」
許嫁をはじめ、全員が叫ぶ。
激しく、俺に対してのキスを繰り返す鈴の二代目さん。
あかん。
力が強くて引きはがせない。
恐らく母さんと戦ったのは、この人だな。
膂力がハンパ無い。
「ああ、身体が火照る」
鈴の二代目さんが俺の手をその豊満な胸元に強引に入れた。
「ちょっと、駄目ですよ。三代目さんはどうするんですか」
俺が必死に抵抗した。
「私にも旦那はもういません。親子で良いじゃないですか。どちらも愛でてください」
か細い艶っぽい声で耳元で囁かれた。
「お、親子丼だと? 」
国王が叫んだ。
「また、婿に新たなる一ページが」
宰相が目をうるうるさせてる。
「我が子ながら凄いな」
親父も感心してる。
「ちょっと、良いの? 」
ミツキが親父に突っ込んだ。
「だって、ロリ、姉妹丼、魔物、男の娘、ババア、ドラゴンだぞ。今更、親子丼が増えて何があると言うのだ」
親父が凄く良い笑顔だ。
「ま、待ってください」
全身を包帯で巻かれたルイス中尉が走ってきた。
そう言えば、鈴の三代目の病室の隣の病室で回復魔法を受けた後に休んでたんでついてきたんだった。
「赤ちゃんプレイとコスプレプレイを忘れてますよ」
ルイス中尉が凄い笑顔だ。
「はぁぁぁあぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」
いつの間にか母さんが俺達の前にテレポートして来て仁王立ちしてる。
「あんたも、うちの息子にいつまでもくっついてるんじゃ無いわよ! 」
母さんが俺に抱きついたままの鈴の二代目に叫んだ。
「そんな、お義母様」
ショックを受けたような顔を鈴の二代目がした。
「私はあんたのお義母さまになった覚えはないけど! 」
母さんがブチ切れてる。
「お義母さまがあんなことを」
うるうると鈴の二代目さんが俺に訴える。
「いや、ちょっと」
俺も何を言って良いか分かんない。
「旦那様。良くお考えください。私はまだ二十八。これから熟れる年ですよ。それを親子丼です。男ならそういうのって夢じゃないですか」
トロトロの顔して鈴の二代目に言われた。
ええええええええ?
「分かりました。では、初代である母もまだ四十四です。母も旦那がいません。母もつけましょう。熟女ですよ。これで三代丼ですよ」
さらに熱く二代目の鈴が語る。
三代丼だと?
「三代丼は凄いな」
国王が唸るように言った。
「むう、ちょっと聞いたこと無いですね」
イジュウイン大公が感心してる。
「新しい時代の一歩だな」
親父がうんうんと頷いた。
待てや。
「あんた達いい加減にしなさい。私は三代丼なんて認めません」
その時、地下があちこち壊れたのかソフィアが表に出て走ってきた。
「旦那しゃまぁあああ」
そして、俺に鈴の二代目ごとソフィアが抱きついてきた。
「そう言えば、NTRもありましたね」
ルイス中尉がポンと言う感じて気が付いたように言った。
「いい加減にしろぉぉぉぉ! 」
それを聞いて母さんが怒鳴った。
もう、完全に収拾がつかない。




