第四十五部 第三章 参戦
「この島も沈むか……」
俺が呟いたら、母さんが凄い顔した。
「分かった。もう牢屋は良いから、止めて来て」
母さんが言った。
「「「ええええええ? 」」」
カルロス一世とクニヒト大佐とヨシアキ大佐が一斉に引き攣った声を出した。
「何? 」
「いや、火を消すために爆弾ぶち込むようなものでは? 」
カルロス一世が呆れた顔をしている。
「多分、暴れたら、彼の方が被害が大きいと思うんだけど」
クニヒト大佐がさらに突っ込む。
「どんな、評価されてんの? 」
母さんが凄い顔で見た。
「まあ、とりあえず、このままほっとくのも何だし、ちょっと行ってきますよ」
「え? 逃げないの? 」
国王が凄い顔して見てる。
「いや、テレビ見てて思ったけど、次にこの島も吹っ飛んだら、流石にやばそうだし」
俺が答えた。
「まあな。ちょっと、まずいよな」
親父も仕方なしに立ちあがった。
「とりあえず、鈴の娘さんは何処かな? 」
俺が母さんに聞いた。
「なるほど、盾にするのか」
親父が良い笑顔だ。
「いや、交渉の材料にしようかと」
親父も馬鹿だな。
盾とか言ったら母さんが教えてくれないだろうに。
「盾は駄目よ」
母さんがジロリと親父を見た。
「分かってる。とりあえず、引き渡してもいいよね。状況によったら」
俺が母さんに聞いた。
「分かった。任せる」
とりあえず、驚きのすぐ近くの特別室に収容してたので、それを皆に大型のキャスターが付いてるストレッチャーで運んで貰う。
さて、とっとと、鈴を渡して秋葉原だ。
俺達が皆で、上の階に行くと、すでに抉れて建物が一部無くなっていた。
爆龍王ゴウオウが火を吐きながら横に回転してる。
「あれは、新技か何かかな? 」
俺が唖然として皆に聞いた。
「猛爆ローリングサンダーとか本人は言ってるようですが」
アオイが少し呆れた顔をした。
むう、昭和のおっさんから厨ニ病へ。
正常な成長をしているな。
「あの攻撃のせいで島が更地になってんだけど」
ミツキが呆れた顔をした。
「敵味方区別なしだな」
横でクニヒト大佐が突っ込んだ。
「リヴァイアが同じのやりたいと言ってますが」
「止めなさい」
馬鹿は移るから困る。
大事なリヴァイアがああなったらどうするの。
「うむ、その通りだな。兄弟」
アポリトが頷いた。
「あ、また喋ってた? 」
俺が聞くと皆が頷いた。
困った癖だな。
本音が漏れてしまう。
「とりあえず、爆龍王ゴウオウを止めて。外に出れない」
俺がアオイにお願いした。
「分かりました」
「後、龍女さんも言ったって。あいつ、調子に乗ってる時は言う事聞かないから」
「確かにな」
龍女さんが苦笑した。
「さてと、問題は鈴だが」
と思ってたら、爆龍王ゴウオウの爆炎が止まった所で、着物を着た日本美人の二十後半くらいの女性がこちらに歩いてきた。
あれがもう一人の鈴さん?




