第四十五部 第二章 母さんの衝撃
「貴方達なにやってんの! 」
母さんが怒鳴った。
「牢屋に入ってますが」
ふかふかのカーペットの上に正座して答えた。
「「「「「「旦那様のお世話をしております」」」」」
許嫁達も答えた。
「ユウキのお見舞いに来た」
親父も雀卓を囲みながら答えた。
「ふざけんな! どこに反省できる要素があんのよ! 」
母さんが俺をじっと見た。
「牢屋に入ってますが」
「至れり尽くせりじゃないか! 」
「だって、暇だもん。許嫁の優しい子達が持って来てくれるものを拒否なんかできないし」
「暇じゃ無くて、自分で反省したら良いでしょ! 」
「それなら、死んだふりはどうなのよ。俺、一人で向こうに送られて、一生懸命頑張ったけど、最初の頃は船室の掃除用具置き場で残飯食って臭い毛布で寝てたりしたのに」
俺が言ったら、ミヤビ王女とかヨシアキ大佐とか顔を伏せた。
「はああああ? 」
母さんが驚いた顔をする。
「ああ、戦果は凄いけど、無茶苦茶するから、虐待されてたみたいだぞ」
親父が笑って答えた。
「えええええ? 」
「マジみたいですね。コンチュエを助けた英雄なのに、ボロクソだったみたいで」
チアンウェイさんが更に答えた。
「だから、パトリダに兄弟は逃げて来たんだ」
アポリトがフォローしてくれた。
「まあ、それはちょっと誤解もありまして……」
国王が無茶苦茶焦ってる。
母さんの憤怒が凄くなってきたからだろう。
「<終末の子>でしょ? 」
母さんが凄い殺気で国王に聞いた。
「最初、認識されて無かったし」
俺が国王のかわりに答えた。
「マジで? 」
「マジマジ」
「はぁ? 」
母さんがため息ついて座りこんだ。
「そんな感じなら、息子に向こうを見させて決めさせようとか思うないで、素直にこっちで囲っちゃえばよかった。変な女癖もつかなかったし」
母さんが凄いショックを受けてる。
「だから、言ったんだがね。何も正々堂々とやる事無いって」
親父もマジ顔で言った。
「でも、神族同士の決まりだし」
「まあ、ルールがあるのは仕方ないけどな」
母さんが親父を見てため息ついた。
どうも、向こうで幸せに過ごしすぎてるので、こうなったと思ってるらしい。
「そりゃ、ちやほやされてたら、逃げないって」
俺が笑って答えた。
「どうしょうか。こっちで囲っちゃうか」
母さんが凄い事言いだした。
「ち、ちょっと、待ってください。彼はヤマトの次期国王なんですよ」
国王が焦って立ち上がった。
「いや、コンチュエも連合国家として皇帝になって貰うかもしれないのに」
チアンウェイも横のレイナさんも焦ってる。
「まあ、状況変わって来てるから、それは最初にやるべきで今はお勧めしませんが」
アオイが母さんに忠告した。
「話が大きくなりすぎてるからね」
ムラサキも笑った。
「それよりも、お義母さん。爆龍王ゴウオウを止めてんですが、マシンドールとやらがチョッカイ出すせいで、キレかかってるんですが……」
アオイが言うのと同時で、島で大爆発が起こって地下が揺れた。




