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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第四十四部 第十章 混乱

 手を握りしめて、熱く思っていたらいつの間にか、皆が俺を見ている。


「お前、全部、喋ってるぞ」


 カルロス一世が呆れ果てた顔をした。


「爆発に巻き込まれて終わりの子って……」


 母さんの顔がハンパ無い。


 ぐはっ!


「そ、そんなにやりたくないのかの」


 樹老人(じゅろうじん)が悲しそうな顔をした。


「だって、悪い事しか起きないのに」


 俺が仕方なく答えた。


「いや、そりゃまあ、嫌な事しか起きないかもしんないけどね。自分の決定でたくさんの人が死ぬわけだし」


 母さんがため息ついた。


「え? それは気にしてないなんじゃないかな? 」


 クニヒト大佐が突っ込んできた。


「気にしてたら、火力使って一気にしないよね」


 ヨシアキ大佐も続いた。


「よくもそんなことを」


 グレタさんのように反論してしまった。


「いや、リアルでそうだし」


 クニヒト大佐がさらに突っ込む。


「それはあくまで結果論でしょうよ」


「結果論で言っちゃうなら、認めてるやん」


 クニヒト大佐が呆れた顔をした。


「いやだって、トラブルメーカーなのは認めるが、そんなのにこんな事をやらせるのもどうかと思うぞ」


「うわ、投げやりになった」


「そりゃ、そうだろ。何か知らんけど、これに選ばれてから、加速度的にトラブル増えてるし。そもそも経費が出るわけでも無いし」


「そんな事言ったら、貴方を信じてるアオイさんが悲しむんじゃないの? 」


 母さんが俺をじっと見た。


「あ、前世もこんな感じでしたから」


 アオイが良い笑顔だ。


「「「「「「「おい」」」」」」」


 全員が突っ込んだ。


「何で、甥がそれに選ばれたんだろうな」


 カルロス一世が呆れた顔をした。


「戦闘力とかですかね」


 アオイが答えた。


「何でやねん。それはおかしい。俺みたいに無害な男にだな、そんな戦闘力などと」


 俺が突っ込んだ。


「無害か? 」


 カルロス一世が呆れた。


「戦闘力はヤマトでも最強だろうに」


 クニヒト大佐も呆れた。

 

 いきなり、島が揺れる。


「あ、また来ましたね。あの巨人の影の奴」


 アオイが呆れたように呟いた。


「ええ? 鈴だけでしっちゃかめっちゃかなのに? 」


 母さんが困った顔をした。


「どうだろう。俺とか息子がいるから、攻撃されるんじゃないか? 」


 親父が起き上がって母さんに聞いた。


「そりゃ、そうだろうけど、仕方ないじゃない」


「ここは、俺達がテレポートで離れれば良いと思うんだ」


 親父の言葉が熱い。


「それは言い考えかも知れない」


 国王も同調した。


 なるほどな。


 一旦、俺達が離れれば、あの巨人もついて来るはず。


 そうすれば、ここは鈴の問題とヒモ・モードの後始末だけになる。


 俺がいなくなれば、ソフィアさんも何とかなるんじゃないか?


 何とかなるに違いない。


 きっと、何とかなる。


「で、どこへ行くの? 」


 母さんが怪訝そうに聞いた。


「「「「秋葉原へ」」」」


 親父と国王達が笑顔で答えた。



 

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