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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
499/2602

第四十三部 第九章 インチキばかり

「まあ、あの人じゃないけど、ああいう経営者を日本は良く褒めるけど、大体はインチキ手法だからな」


 親父が笑った。


「ああ、分かる」


「着任した一年目は、わざと何にもしないで、来年とか再来年に計上する経費とか、その辺を全部一年目に悪い膿を出し切るとか言って、計上しちゃうんだよな。後、利益の出ない部分は特損出して無くしちゃうとか。んで、その年は大赤字にはなるけど、次の年は経費は前年に計上してるし、赤字の事業とか減るから、何もしなくても大黒字になるし、それで業績V字回復とか騒いで高額給与貰うんだろ? 」


「初年度は膿を出す、キリッ。それで業績ほったらかしで何にもしなくて、特損とか悪いのだけ計上しても怒られないもんね」


「そうそう、そもそも資産は古い歴史ある会社だと探せば土地とかいくらでも出て来るしな。んで、日本はかなり公表数字より頑丈に安全な部品とか使ってるから、削ろうと思えばいくらでも削れるしな。旨かったんじゃないかな。仕事として」


「昔、詳しい人に俺も聞いたよ。店長とか所長とかもうまい人はやるらしいよね。最初の年は膿だしと様子見するからとか言って、実は何もしないで、次の年は前年比に対して予算来るから、前年働いてないから、少し頑張ったら予算行くから、それ以上は働かない。そうすると、その働くのを抑えた前年比に予算が来るから、次の次の年はちょっと頑張る。その次の次の次の年は本気で頑張る。で、予算達成して出来ると言う評価貰って、その間に異動の話を受けて上げるだけ上げて上げるの無理になる前に転勤と」


「まあ、どこでもやってるよ。そりゃ。立て直し経営者としてなら、立て直しで受けた業績傾いた会社が、狙った目論見が外れて中身がやばくて再建できなかったら、本を出版して、社員に買わせたりして小金を稼ぎ。マスコミとかで名前を売って、次の仕事を見つけて早めに離脱とかな」


 親父が笑いながら答えた。


 {注意……あくまで個人の感想です。カル〇ス様の話ではありません。単なるヨタ話でございます}

 

「新興の株なんかで、特殊な材料で株が爆上げする時も、実はファンドマネージャーが先に中国とか行って、夢のありそうな話を見つけて来て契約してから、新興企業に行ってファンドの増資を受けて貰って、その事業を新興企業に渡すんだ。勿論、お金はその増資で得た資金でネタを買ってもらうわけだ。んで、証券アナリストとか全部狭い世界だから、その辺に頼んで増資後に凄い話があるとか騒いでもらって持ち上げて売り抜けるんだな。材料が実は糞でも、株価が上がったら皆、飛び付くから」


「その時の合言葉が信じる者は儲かるって言うんだよね。儲かるを分解したら信と者になるから」


「言ってる奴はベロ出してんだけどな」


 親父がまたも笑った。


 {注意……あくまで個人の感想です。信じないでください}


「何の話をしてんの? 」


 母さんが呆れ果てた顔をした。


「いや、世の中はインチキばかりだなと」


「そのとおり、困ったもんです」


「あんたらが言えるのか? 」


「いや、俺達は真剣に逃げた結果の大破壊だから」


 俺が正座しながら胸を張った。


「威張れんわ」


 母さんが俺にかかと落としを見舞った。


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