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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第四十二部 第九章 説教

 爆龍王ゴウオウとリヴァイアが元のサイズに戻って、それを見届けたら、俺は母さんの前に正座させられた。

 

 親父も逃げれなくて、一緒に並んでる。


「何で怒られてるか分かる? 」


 母さんが目の前で腕を組んだ。


「攻撃が的確で無かったから? 」


 俺が手をあげて言った。


「違う」


「抱き枕か? 」


「違う」


「銀の甲冑を汚しちゃったから」


「違う」


「祝融さんとある企業の配当を使い込んで飲んじゃったから? 」


「あああああああああああああああああああ! 」


 祝融さんが柱の陰で大きな声をあげた。


「ど、どういう事かな? 」


 母さんのピクピク感がハンパ無い。


 慌てて、祝融さんも一緒に並んで正座した。


「分からんな」


 俺が首を傾げる。


「何で、分かんないのかな? 」


 母さんの怒りゲージがたまり始めてるやばい。


「むう、留守にしたのはこちらの天界に話が合ったのだが、何があったのですかな? 」


 タイミング悪く、樹老人(じゅろうじん)さんがテレポートして来た。


 そういや、ずっとこちらについてから居なかったな。


 最近、影が薄いや。


「と、思ってるよ」


 言わなくてもいいのに、カガが俺の心の中を樹老人(じゅろうじん)に説明した。


「お前、わしは先に挨拶に行ってくるとお前にも言ったじゃないか! 」


「そうでしたっけ? 」


「わしがお前の件で、あちこちで一体どうすんのかとか叩かれてるのに……」


 樹老人(じゅろうじん)が涙ぐむ。


「いや、それは私にも責任がありますから」


 母さんが顔を歪ませて謝る。


「いや、母さんのせいじゃないと思う」


 母さんと樹老人(じゅろうじん)がおおって感じで俺を見た。


「全部、社会が悪いんです」


 俺が答えた。


 イッツ、パーフェクト。


 リベラルならこれは最高の答えだろう。


「馬鹿じゃないのかな」


 母さんが俺を踏みつぶすように足で俺を踏んで震えてる。


「母さん、風邪かい? 早く休んだ方が良いよ」


「お前も責任を痛感しろ! 」


 親父が心配そうに言って、俺と同じよう母さんに踏みしだかれている。


「「何がいけなかったんだろう」」


 俺と親父が母さんに踏まれながら、困惑した。


 母さんがその場に崩れ落ちた。


「彼の場合、あれが素だからな」


 クニヒト大佐がひそひそ言う。


「ずっと、見てたんだが。もう無理なんじゃね? 」


 カルロス一世の会心の一撃の一言で皆が一斉にため息をつく。


「いやいやいや」


 ヨシアキ大佐が俺をフォローするようにカルロス一世に突っ込んだ。


「何か、義兄が言ってるとおり、ヤマトのあらゆるエキスを集中したような性格なんだもの。しかも、二代に渡って頑強になってるし。もう、責めるより、これをどうにか活用していく方が良い」


 カルロス一世が皆を見回した。


 流石、天才(ヘニオ)と呼ばれた男だ。


 この絶望的状況で、それでも未来を切り開こうとするか。


「と、思ってますよ」


 カガがまた俺の心を皆に説明した。


「「「「「「「「「「絶望的状況は誰が原因なのか理解しろよ! 」」」」」」」」」


 一斉に皆がハモってドルビーサラウンドで言われた。


 非常に納得いかない。

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