第四十一部 第四章 シーサーペント
リヴァイアがいるせいか、シーサーペントもついてきたようで、大量のシーサーペントが海面から顔出した。
軽く千匹近いシーサーペントが海面から頭を出すと言うのは、物凄いインパクトだ。
「敵か? 」
祝融さんの顔が険しくなった。
「あ、うちのペットです」
俺が笑顔で答えた。
シーサーペント達が一斉にクークー鳴いてる。
俺からしたら可愛いのだが、数百メートルもあるシーサーペントが千匹近く頭を出して並ぶのは、この船の軍人からしたら恐怖でしか無いようだ。
皆、震えてらっしゃる。
「ああ、これが報告にあった、君の言う事を聞くシーサーペントなのか? 」
「ええ」
「想像してたよりでかいな」
「だいぶ大きくなりましたんで」
「どうでしょう。一緒に連れて行ったらいけませんか? 」
アオイが恐る恐る聞いた。
皆がついて行きたがってるらしい。
主人の危機を守りたいと言ってるのだそうだ。
「むう」
規模がでかいので祝融さんが悩んでる。
「アマゾネスの美少女達に、うちの触手職人が触手でエロを見せる時には、警戒してるアマゾネスの船を我々の方へ運んでくれたほどの良い子たちなんです。暴れる事は無いと思いますが……」
国王がキリリとして答えた。
何と言うアホな話をするのか?
船を引っ張ったり、人間の役に立ってる話をすればいいのに、触手エロだと?
「は? 」
祝融さんがすげぇ顔してドン引いてる。
やばい。
許嫁のお爺様にドン引きされたら辛い。
「ああ、ホアン君の事です」
親父が祝融さんに説明した。
「はあ? あいつ、何やってんの? 」
「今はアマゾネスの主と結婚してラブラブみたいですが」
俺がダグダ師匠に問うような顔で見たら、ダグダ師匠が頷いてた。
「一体、どうなってんだ? こちらの世界は。一応、連れて帰るんだけど、和真もガリガリだし」
祝融さんが俺の目の前の軍人を見て言った。
は?
和真だと?
目の前に頬がこけたガリガリの男がいる。
気が付かなかった。
やせすぎぃぃぃ。
「ど、どうしたんだ。サイトウ家の婿になったんじゃないのか? 」
「俺の母が病気らしくて、急遽帰る事を許可して貰った」
変わり果てた姿で和真が言った。
声も変わっちゃってる。
これで、帰ってたら、お母さんが逆に心配になるんじゃないかと。
「一体、どうしちゃったの? 」
恋が突っ込んだ。
「いや、奥さん達がお腹が出てるのに回数が減らないんだもの! しかも、いつのまにか嫁が四人増えてんだよ! なんで、奥さんがこれ以上増えるんだよ! 出会いも無しに何でしれっと俺のベットに皆といるの? おかしいだろ! 」
和真の魂の叫びが辛い。
むう、恐ろしや。
「と言うか、お前、俺と同じで全員相手にしてんだろ? 一人十五回のノルマとかやってんだろ? 何で痩せないんだよ」
「いや、ヒモ・モードのせいかと思うのだが……」
俺はヒモ・モードで強化されてるから、やはり違うのではないかと……。
「いやいや、会った時から。そっちの方面はモンスターだったから、私達全員相手にした後に私達が動けなくなっちゃって、仕方なしに一人でその後に自家発電してたりしたもの」
麗さんが笑って答えた。
横で祝融さんが最愛の孫の自家発電発言の一撃で気絶した。
何という事でしょう。
「そ、そんな馬鹿な? 」
「え? 自覚無かったんですか? 」
アオイが驚いてる。
この子が驚くのはめったにないんだが。
「だから、我らが必死で精力剤飲んで頑張ってたと言ったろうに、愛しい旦那様に辛い事はさせれないからのう」
龍女さんも唖然とした顔をしてる。
「ええええええええ? 」
俺が許嫁達の皆を見まわした。
皆が同意したように頷いた。
「今の人数でも難しいんだよね。実は」
カガが呆れたように言った。
ほげぇぇぇぇぇ。
くくくく、ドンドンと俺を見る軍人さん達の目がやばくなってる。