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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第四十部 第六章 国王来訪

 ドラゴネット達への握手会が終わるあたりで、海に運ばれている船のうち、残る船はうちのイージス艦だけになった。


「良く考えたら、帰るのは良いけど、ガムビエルに運んで貰って向こうの世界に行ったらやばくない? 」


 俺が皆に聞く。


「ガムビエルは姿消せますよ」


 アオイが笑って答えた。 


「良く知ってるなぁ」


「だって、あれ、貴方の元々の配下の十二使徒ですよ」


「は? 」


「ああ、夢で見なかったんですか? それなら、まだ早い話でしたね。すいません」


「ああ、言わなくて良いです」


 地雷のような話を聞きたくないので、言わない様にお願いした。


 どうも、俺の夢の話はいろいろとやばすぎる。


「何か、見たのか? 」


 親父か不思議そうな顔をした。


「いや。昔の昔の話かもしれない夢を見ただけ」


「ほう」


「いろいろとヤバイ話が一杯だったんで、とりあえず、今は考えないようにしてます」


「そうか」


 親父も理解してくれて頷いてくれた。


 我が家の話は地雷が多い。


 知らなかったことにするのが一番幸せなのだ。


「私の船で帰ってもいいですよ」


 アナスタシアが笑って答えた。


「私の船もありますし」


 エレネも笑った。


「私も呼べば来ます」


 シャーロットも俺を見た。


「どうしょうかな」


「ははははははははははははははははははははははははははは」


 その時、上空からでかい声がした。


 上に巨大なヘリが飛んでる。


 CH-53E シースタリオンだ。


 アメリカの米軍も使ってる輸送ヘリコプターだ。


 わざわざ拡声マイクで話してらっしゃる。


 目の前に着陸すると、横にヤマトのマークが書いてある。


 そして、俺の顔と王太子機の名が。


 勿論、イージス艦にペイントされてたように、横に国王の絵もある。


 すげぇ、恥ずかしい。


 ハッチが空くと国王と宰相と中央軍の兵士が降りてきた。


 勿論、中央軍の兵士がついて来てるのでイジュウイン大公も一緒だ。


 普通は近衛が来るんじゃないかと思うが、アンナが心配でかわって貰って来たのかもしれない。


「何しに来たんですか」


「いや、向こうの世界から買ったヘリコプターを見せびらかしに来た」


 国王が笑って答えた。


「おーい、正直に言ってどうすんのよ」


「私はいつだって自分に正直だぞ」


 国王のきっぱりとした話を聞いて、ヨシアキ大佐が横で恥ずかしそうに顔を覆っている。


「おお、本当に兄貴は向こうの世界から買ったんだな」


「ああ、他にもいっぱい買ったぞ」


「何買ったんだよ」


「とりあえず、ドラケンとか欲しかったんだが」


「ほう、エ〇ア88か」


 親父が目を細めた。


 ルイス中尉も目を輝かせる。


 そういや、アニメもあったな。


 ただ、時代的に、兵器がどれも古すぎだろ。


「まあな」


 国王が嬉しそうだ。


「とりあえず、A-10サンダーボルトは買った。中古だがな。」


 宰相が嬉しそうだ。


「性能よりもアニオタかよ」


 俺が呆れて呟いた。


「「「当たり前だ」」」


 国王と宰相とイジュウイン大公が胸を張る。


 慌ててやって来た、レイナさんとアンナさんが横ですごい顔してる。 


 


 



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