第四部 第十章 エピローグ
強力な結界スキルに守られた我々が大量の食糧をタンカーの人達に渡した。
彼らは涙を流して感謝して、ペラペラと彼らの情報を話してくれた。
スキル遠隔視で見た情報をスキル翻訳で翻訳した通り、後、一週間で、ある場所からあちらの世界に戻り、その後、一年後くらいに今度は同じ場所からアメリカなどを中心に連合軍を募り、空母打撃群を大量にこちらに向かわせ、こちらの世界の全部を焦土にする計画だったそうな。
なぜ、タンカーをペースにしたかは、まだあちらの世界では、この話は極秘になってる為に偽装した船を使ったらしい。
今回、運が良かったのは、タンカーの連中に向こうの世界側の主要人物が何人も乗っていて、彼らは泣きながら、こんないい人達を絶対に滅ぼしませんと言って、堅く俺の手を握った。
「ごめんなさい」
心から謝ります。
正直、最後には、こちらも早く時間が経って彼らが向こうに帰るのを祈ってた。
豆柴モドキが凄く増えてたから。
マジで怖い。
タンカーに食糧を渡したら、自分らは空腹なのに、先に豆柴モドキに全員で餌を作るんだもの。
怖すぎる。
これマジで世界を滅ぼすわ。
豆柴モドキが増えすぎてタンカーに乗れなくなり、仕方なくこちらの世界の島にでも上陸したら終わる。
こちらの世界のすべてが終わる。
でも、何とか間に合った。
彼らは涙を流しながら、元の世界に帰って行った。
「本当にごめんなさい」
再度、心から言います。
ちょっと、予想してたより数倍やばかった。
あれ、ある意味ニート製造機やん。
世話してる人全部働かなくなるし。
豆柴モドキの餌作って、ニコニコと見てるだけ。
マジでヤバイ。
さらに、ネズミ算で増えるし。
豆柴モドキは無茶苦茶飯食うし。
それでも、彼らは豆柴モドキを他の連中から守りきるだろう。
さすがに、これはあちらの世界は滅ぶだろうな。
そうなるようにやったけど、想像以上にやばかった。
まだ、彼らが戻ってくると言う、一年後にならないと結果は分からないが、産まれ育った世界を壊するのは、やり過ぎだったのかな。
向こうでも嫌な事は多かったが、それでも向こうで産まれて育ってきたのだし。
でも、考えてみれば、こっちの世界も嫌なことだらけだな。
なんか不条理だ。
そんな事を考えながら、カザンザキスさんの邸宅のラウンジから海を見て考えていた。
流石に皆も豆柴モドキに恐怖を感じていたので、皆ホッとしたのだろう。
皆もくつろいでいる。
その時、俺の後ろのバスケットがバサッと開いて、豆柴モドキがひょっこり顔をのぞかせた。
「ええ! 」
びくっとして、良く見たらそれはぬいぐるみで、向うから、それを糸で操作してる国王と宰相がいた。
「B級映画の最後ってこんな感じだよね」
国王が凄く嬉しそうだ。
「やっぱり、ホラーのラストはこんな感じでないと」
宰相が笑った。
それを見て、たまりかねたのかカザンザキスさんが号泣した。
こないだから、ずっと、ヤマトに娘をやるんじゃなかったと呟いてたからだ。
俺、蹴っていいよね。
俺、こいつら蹴っていいよね。
そう思ってるうちに、ミヤビ王女とミツキが国王と宰相の二人をボコボコにしてた。
「え? なんで怒るの? 軽い冗談じゃん」
国王がボコボコにされながら不本意そうだ。
すっと来たシ〇アの扮装のままのクニヒト少佐が一言だけ国王に言った。
「坊やだからさ」
一日に一章か二章投稿との話だけど、今日も結局四章ぶち込みます。
なんか、計画性が無いのが悪いのか駄目ですね。
ストックとか大切なんでしょうけど。
とりあえず、ストックは第六部の半ばまで書いたので、第四部は全部今日、投稿します。
今書いてる第六部で誰かと主人公をそういう関係にしようと思って、男の娘の感想を聞いたのに、
弟<仮>からは連絡無いです。
困った。