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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第三十三部 題十章 エピローグ

 そうして、ヨーヨーを見ながら話しこんでると、ミツキとアオイが入ってきた。


「また、私の二重人格が出たんだって? 」


 ミツキが俺に聞いた。


「ああ、皆から聞いたのか」


 親父が答えた。


「参ったな。本当に記憶が無いや」


 ミツキが困ったように首を振った。


「あれ? 他の皆は? 」


 俺がアオイに聞いた。


「まだ、ぐっすり寝ておられます」


 アオイが笑った。


 やっぱり、可愛いよな。


 横でカザンザキスさんとかアポリトが緊張してる。


「あ、さっきの話は言いたくなったらで良いよ。俺は気にしてないし」


 俺が言った。


 俺が光ったらしい。


 アポリトとかまぶしい目をしてる。


「ありがとうございます」


 アオイが笑って答えた。


 あれ?


 ヒモモードが効果無しか?


 ミツキは頬が少し赤くなったのに。


「大丈夫ですよ。私はもうずっと貴方にメロメロですから」


 アオイが優しく笑顔で言った。


 ちょっと、言われて照れくさい。


 その時、アオイの後ろのドアが開いた。


 そこに鉄仮面を被ったセーラー服を着たカガがいた。


 俺と親父の顔が一瞬にして、すんごい顔になる。


 やばい、忘れてた。


 ほげぇぇぇぇぇ。


「こんなので良いのかな」


 カガが俺達に聞いた。


 アオイ達の前で聞いてしまったのだ。


 アポリト達も状況を把握したのか、皆でムンクの顔になる。


「……何、これ」


 ミツキが鬼モードへ移行した。


「いや、鉄仮面と言えば、セーラー服ですから」


 ルイス中尉がきっぱりと言った。


 ぼぇぇぇぇぇぇ。


「何でセーラー服着てる女の子がいるのよ」


 ミツキの声にアオイがカマキリモードに移行しだす。


 くっ、こないだの見てるんで皆が凍りつくような迫力だ。


「女の子じゃないよ。僕だよ。カガだよ」


 カガが反論した。


「え? 何でカガさんが鉄仮面? 」


 ミツキが聞いた。


「いや、ヒモモードの影響受けるの止めようと思って」


 カガが鉄仮面を人差し指で掻いて答えた。


「じ、じゃあ、セーラー服は? 」


「シュウジさんに用意して貰いました」


 言わんでいいのに、ルイス中尉が言った。


 ミツキが凄い目で親父を見る。


 しかし、親父はふっとため息をつくと余裕の笑いを見せた。


「つまり、娘達の子作りの為に必要かと思って、コスプレを用意してた訳だ」


 満面の笑顔で親父が箱の中を開いて、ミツキとアオイに見せた。


「早く孫が欲しいからな。ちょっと下世話だったかな? 」


 少し申し訳なさそうに親父が笑った。


 くっ、汚い。


 孫のパワーワードをここで使うとは。


 逃げれないじゃん!


 俺、逃げれないじゃん!


「お父様、ありがとうございます」


 アオイが俺の襟首をグイと左手で掴んだ。


 右手にはその箱を持っている。


 親父がドナドナの口笛を吹いた。


 ずりずりと寝室に引き摺られていく俺。


 やられた。


「ちょっと、僕は違うから! 僕は違うんだから! 」


 カガが叫んだが、ミツキがずりずりと引き摺って行く。


 やばい、もう誰にも止めれない。


 親父が俺に敬礼すると、ルイス中尉やアポリトも敬礼した。


 なんでやねん。








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