表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
385/2644

第三十三部 第九章 セーラー服

 親父がスコット中佐に連絡したところ、すぐに原潜が浮上して来て、親父が箱を受け取った。


 その中から、セーラー服を出して、カガに見せた。


「な、何で、セーラー服が……」

 

 俺が親父にドン引いた顔で聞いた。


「馬鹿野郎! 裸エプロンやってるなら、セーラー服だっていずれ必要になるだろうが! 」


 親父が叫んだ。


「むう、確かに」


「だろうが、男と言う悲しい生き物はそう言うものなんだよ」


 親父が寂しそうな顔だ。


「流石、父さんだ」


「見ろ、ちゃんと体操服だって準備してあるんだぞ」


 親父が凄く良い笑顔をした。


「すげぇや。やっぱり親父は最強だ」


 俺が感動でつぃと涙を流した。


 ルイス中尉も横で涙ぐんでる。


「えーと、何やってんの? 」


 カガが鉄仮面で表情を見せないがドン引いてるのは間違いない。


 さらに、アポリト達の目が見た事も無いような冷たい目をしてる。


「これは何の服なんですか? 」


 カザンザキスさんがドン引いた顔で聞いてきた。


「これはね。向こうの世界の日本で十五歳くらいから十八歳の女の子が学校で勉強する時に着る服なんだ」


 親父が説明した。


「なぜ、こんな場所で、この服が」


 カザンザキスさんが不思議そうだ。


「これは男が甘酸っぱい時代を思い出す、ツールなんですよ」


 親父が優しく笑って答えた。


「甘酸っぱい時代ですか? 」


 カザンザキスさんが真剣だ。


 むう、どう見ても絵ズラが変態紳士が自分の性癖を説明してるようにしか見えない。


 ルイス中尉が横で興奮してるのも怖い。


 weeaboo過ぎるのではないだろうか。


「な、何で、私がこんなものを着ないといけないんだ! そもそも、私は十歳くらいの身体なんだぞ! 」


 カガが動揺して叫んだ。


「馬鹿野郎! 鉄仮面と来たらセーラー服なんだよ! 」


 親父が凄い威圧感だ。


「そのとおりです」


 ルイス中尉の迫力も凄い。


「えええ」


 カガが動揺しまくってる。


「とりあえず、着てみたらどうかな? 」


 俺が笑顔で言った。


「別に嫌だったら脱げばいいんだし」


 とトドメの言葉を言う。


 良くあるヤクザ式対話だな。


 一人が怒鳴り役をやって、もう一人が理解してるよって優しく言う役をやる。


 こうやって相手を追い込んでいく訳だ。


 親父も流石だ。


 俺を見てにっと笑った。


 分かってるじゃないかと言う事だろ。


「分かったよ」


 カガがしぶしぶと隣の部屋に行った。


 俺と親父とルイス中尉がぐっと目を合わせて親指立てた。


「ところで、ヨーヨーがあったんだが」

 

 と親父が箱から出してきた。


「へ? 良くあったね」


 俺が驚いた。


「スコット中佐が趣味で持ってたらしい」


「渋いな」


 渋過ぎだろう、スコット中佐。


「待ってください。確か、あの作品では鋼鉄製のヨーヨーでチェーンも特殊な鋼の糸だったのでは」


 ルイス中尉が突っ込んできた。


 どんだけweeabooなんだ。


 そんな詳しい設定良く覚えてるな。


「とりあえず、これしかないからなぁ」


 親父がルイス中尉に言われてぼやいた。


「では、ヨーヨーの外装だけ、スチール鋼で加工して見ましょうか」


 ルイス中尉が提案して来た。


 やはり本場のweeabooは違うと言う事だろうか。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ