第三十一部 第八章 一騎打ち
「き、君は誰なの? 」
俺が自分に呼びかけるものに聞いた。
[失礼しました。私は<終末の子>をサポートする精霊です]
「せ、精霊? 」
俺が驚いて聞いた。
「なんだ? 一体、どうした? 」
「いや、さっきから、俺をヒモモードにした人が話しかけて来てんの」
「マジか」
親父が驚いた。
「相手と一騎打ちしろって」
「よし、じゃあ言われた通りやってみろ」
「無茶だろ。この能力戦闘用じゃないし」
「むう、確かにな」
親父が悩んだ様に答えた。
「面白い、貴様の精神攻撃を私が受け止めてやる。かかってこい」
アマリアが強気だ。
[いいでしょう。<終末の子>様はあいつにさせたい事を言ったらいいのです。それだけで勝てますよ]
「あいつにさせたい事を言ったらいいって」
俺が親父達に聞いた。
「よし、雌豚でも何でもお前の思った通りにしろ」
「いや、それ、本当に俺の趣味じゃないから」
駄目だ、誤解はもう解けないかもしれん。
「よかろう、雌豚にしたいならやって見せろ! 」
アマリアが叫んだ。
「いや、それは俺の趣味じゃないから」
泣きそうだ。
「くっ! 」
また輝いたせいで、まぶしくなったのかアマリアが目を伏せた。
「仲良くしてよ、子猫ちゃんでどうかな? 」
親父が言った。
「はあああ? なんで子猫ちゃん? 」
「え? 可愛い子とかに言わない? 」
「言わねぇよ」
何だよ、この中年のおっさんみたいなセリフは、キモイだろうが。
「俺はキャバクラとかで言うぞ」
「か、母さんに知られたら殺されるぞ」
俺が言ったら、親父が凄い顔してた。
「こ、これは内緒に。つきあいでいったんだよ」
親父が脂汗を流してる。
何やってんだか。
「俺も、そう言うのは知らんから、とりあえず子猫ちゃんと言ってみたらどうだ? 兄弟 」
アポリトが答えた。
「私も主の嫁しか知りませんから分かりません」
ヨシアキ大佐も答えた。
「俺的な言葉だと、ララァ・〇ンは、私の母になってくれるかもしれなかった女性だ……かな? 」
クニヒト大佐が言った。
それ、シャ〇のセリフやんけ。
それを考えると、シャ〇も変な人だな。
「とりあえず、言ってみろ」
親父がしつこいので、仕方ないから、イージス艦の縁に出た。
「仲良くしてよ、子猫ちゃん」
俺が言うと同時に光がほとばしり、俺の言葉にエコーとドップラー効果がかかった。
モジモジしてたアマゾネスが声だけで昇天したようで痙攣してる。
なんじゃ、これ。
「あああぅぅぅぅ、子猫ちゃんんんんんんん」
アマリアが悶えてる。
こ、これは効いてる。
間違いなく効いてる。




