第三十一部 第五章 プレイ
「一体、どんなプレイを」
親父が真顔で俺に聞いてきた。
「いや、だから、ちょっと、する時に言ってくれって言われたから」
俺がしどろもどろで答えた。
空気重っっ!
「兄弟がこんな趣味だったとは……」
アポリトの固まった顔が怖い。
「ちょっと、私は彼を誤解してました」
アニオタのルイス中尉が言った。
どんな誤解なんだよ。
「ふっ、まあ、良いさ。もっと早く言ってくれればムチとか蝋燭や拘束着も準備してたのに」
親父が笑顔で答えた。
「いや、だから……」
って言ってたら、はぁああああぁぁぁあぁぁと声をあげて、そのままマリナが昇天した。
許嫁達の顔がトロトロである。
「ははははははははは、うちの妹を調教するとは、あんたやるね」
アマリアが笑いながら答えた。
「いや、誤解だから」
何だろう。
どんどん泥沼に入っていく。
「面白い。実は長老があんたの事を我々アマゾネスを率いるだけの器量の持ち主で、アマゾネスの希望とまで言ったのさ。それで、もう一人の主は脱落したが、あたしは妹をスパイとしてあんたを調べてたんだ」
アマリアが笑った。
「戦闘力は間違いなく、あんたは最強だ。事業とかを調べてもあんたの能力は図抜けている。だがね。<終末の子>とか気取った名前の男だ。マリナが例えすんごいマゾ体質でも、まさかそれに応えてやるとは思わなかった」
「はあ? マゾ体質なの? 」
俺が驚いて、マリナを見た。
「ああ、あああ、嘘、旦那様がぁぁぁ。虫けらのように見てるぅぅぅぅ。雌豚よりランクアップしたぁぁぁ」
マリナが震えながら喜んでる。
ええええと。
「ふっ、まさか、マリナに合わせてやったんじゃ無くて、真正のドSとはね。驚いたね」
アマリアが感心したように笑った。
アポリト達の俺を見る顔がさらに凄いものになった。
どうしよう。
「いや、それは誤解だから」
俺が必死になって皆に説明した。
「分かってるよ。あんた意識してないんだ」
アマリアが笑って答えた。
やばい。
本気でやばい。
「ちょっと、他の許嫁さん達も誤解だって言ってよ」
俺が必死になって許嫁達に頼んだ。
「いや、旦那はマゾだぞ」
麗さんがトロトロの顔で震えながら言った。
横でアオイが頷いてる。
それを聞いたアポリト達がさらに凄い顔してる。
「私からすると赤ちゃんなんですが」
レイナさんが懐から涎掛けを出して皆に見せた。
はぁぁぁぁぁあ?
俺死んだよ。
マジで死んだよ。
アポリト達が固まって動かない。
「い、一体、<終末の子>ってどんな性癖なんだい! 上級者なんてもんじゃないじゃないか! 」
アマリアが驚いて叫んだ。
……終わった。
俺の人生終わったよ。
ガチで涙が出てきた。