第三十部 第六章 生まれ変わった俺
俺が食堂に来ると、皆が騒いでる。
何事かと除くと、茶色がかった金髪でブラウンの目が印象的な相当な美少女がベレッタm92を親父に向けている。
さっきの銃声はこれらしい。
「さて、お義母様から、祐樹様を連れ戻してくる様に依頼されました。どこにいらっしゃるんですか? 」
茶色がかった金髪の子が親父を見て聞いた。
お義母様って誰だ?
俺の母さんの事か?
と言う事は、彼女は俺の許嫁と言う事か。
「あ、いや。ここに居るけど」
俺が茶色がかった金髪の子に声をかけた。
「あれ? えらい早いな……ってどうした? 」
親父が俺を見て驚いた。
「ちょっと、何でキラキラしてんの? 」
カガが驚いてる。
「え? キラキラしてる? 」
俺が驚いて自分の身体を見た。
さっぱりわからん。
「いや、いつもの俺だが? 」
俺が答えたら、皆がまぶしそうな顔をした。
「何で、歯がきらっと光るの? 」
クニヒト大佐がまぶしそうにこちらを見て言った。
何を言ってんのか、分からない。
「お前、何か変わったぞ。髪もサラサラヘアーだし、キューティクルが輝いてる」
親父が驚いてる。
キューティクルだと?
そしたら、茶色かがった金髪の子が俺を見て顔を上気させてボーっとしてる。
「あ、そうか。進化したんだ」
「「は? 」」
カガと樹老人が凄い顔してる。
「え? 進化したの? 」
親父が驚いた。
「いきなり[力が欲しいか? ]とか言われて」
俺が答えた。
「何だ、ヒーロー定番じゃねえか! やったな! 」
親父が喜んでる。
「ちょっと待ってよ。そもそもこんな場所で進化って……何かおかしいよ。普通なら、戦ってる時とかで進化するだろうに」
カガが訝しげに聞いた。
「だから、戦ってたんだろ? 」
親父がにやりと笑った。
「いや、それは違うんじゃないですかね」
ヨシアキ大佐が突っ込んだ。
「で、一体、何に進化したんじゃ」
樹老人が少し険しい目で聞いてきた。
「ヒモ」
俺が笑顔で答えた。
何か、言った途端に俺が輝いてるらしくて、皆がまぶしそうにしてる。
茶色がかった金髪の子は真赤になってる。
「は? 今、何て言ったの? 」
カガが震えて聞いてきた。
「いやだから、ヒモ」
俺が再度答えた。
「ロープか? 」
親父が聞いてきた。
「いや、女性を自分の性的魅力などで惹きつけて、いろいろと女性にお世話になる方のみたい」
「「はあ? 」」
カガと樹老人の顔が今まで見た事も無いような顔で固まってる。
「いや、兄弟。すまんが、それ進化じゃ無くて退化じゃないか? 」
「まあ、俺もそう思うわ」
俺が満面の笑顔で笑った。
「「「「くはっ! 」」」」
皆が俺のまぶしさに一斉に目を閉じた。
「嘘……、カッコいい……」
何故か、茶色かがった金髪の子だけは真赤になって震えてる。
「「「「はあ? 」」」」
全員が唖然として茶色かがった金髪の子を見た。
もう、何が何だか。




