第二十九部 第十章 エピローグ
おかしい。
絶対におかしい。
部屋にある風呂で洗われた後、ベットに座らされる。
勿論、裸だ。
横で真赤になったシャーロットが風呂の後で軽くガウンみたいなのを羽織って裸で座っている。
「ちょっと、これおかしいよ。許嫁の皆だって、どう思うの? 」
俺が皆に聞いた。
「こ、これがNTR」
サクラがハアハア言いながら興奮してる。
間違ってる。
世の中が絶対に間違ってる。
「本当だ。これNTRだ」
深雪がうれしそうって、何でうれしいの?
「何それ? 」
キョウカさんが聞いた。
「えーとね。自分の好きな人が他の者と性的関係になる状況に性的興奮を覚える事よ。こう、背徳感とかでドクドクと……」
深雪が興奮したように言った。
ちょっと、趣味広いよ。
何言ってんの?
昔の深雪はどこ行ったの?
俺、悲しいよ。
そしたら、許嫁が全員ドキドキしだした。
「なるほど、大切なものが他のものに汚されるのをドキドキするわけじゃな」
龍女さんが顔を真っ赤にしてる。
汚されるって、おい、シャーロットがと思ったら、ガチで興奮してらっしゃる。
なんぞ、これ。
大体、龍女さんも最近やばいや。
「まあ、皆が大切に思う人を……」
シャーロットさんが真赤になりながら答えた。
何でやねん。
「さあ、旦那様と勝負なさい」
とアオイが言いながら、うっと下を見た。
アオイはやはりショックなんだ。
「旦那様が、旦那様が目の前で汚される……」
アオイの目がとろんとしてる。
駄目だ、アオイも壊れてる。
どんどんやばい方に行くなぁ。
ムラサキが精力剤の瓶を持って来てシャーロットに渡した。
「これ、精力剤です。頑張ってください。旦那様を思いっきり汚してください」
ムラサキの目が輝いてる。
「ああ、興奮で気が狂いそう」
ムラサキが震えてる。
最近、そういえばムラサキってこういうとこでしか存在感ないよな。
何やってんだか。
「後、旦那様も野獣にして良いですか? 」
ムラサキがなんか怪しい一升瓶持ってシャーロットに聞いた。
いや、これは勝負なんだから、あかんだろう。
と思ってたら、シャーロットが真赤になって頷いた。
何でやねん。
「待ちなさい」
その時、俺達の寝室の扉が開いた。
誰かと思えばレイナさんとアンナさんだった。
二人は寝室に入ってくるとドアを閉めて、交互に俺を抱きしめた。
「ワイパーンで必死になってやって来たの」
レイナさんが俺に頬ずりしながら言った。
流石にシャーロットが少し怖い顔をした。
「あっと、来てなかった二人の許嫁です」
俺がシャーロットに説明した。
これは、中止かなと思った。
「話は聞いたわ。これがNTRなのね」
レイナさんが顔を真っ赤にしてる。
「頑張って、私達も悶えて見てるから」
アンナさんも興奮しまくりでシャーロットに言った。
シャーロットの敵意が消えて、真赤になって頷いた。
おーい。
駄目だ、これ。
そう思った時にムラサキの手で一升瓶が俺の口に差し込まれた。
ほんげー。