第四部 第四章 詫び
カザンザキスさんの豪邸の迎賓館の豪奢な一室で、急遽会談と言うか詫びを受け入れる事となった。
ヤマトからは国王と宰相とイジュウイン大公とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵と言う豪華ラインナップ。
サイトウ公爵とフジワラ侯爵は本国の防衛などの為に残ったようだ。
どちらかと言うと、志願兵へのまとめの為らしいが。
問題はムラカミ兄弟はいいとして、ヨシアキ中佐とミヤビ王女となぜか、シ〇ア・アズ〇ブルが居る。
しかも、全員土下座してる。
シ〇ア・アズ〇ブルってなんだ?
金髪に染めて、そっくりでやんの。
しかも、シ〇アが着てたジ〇ン軍の赤い軍服まで着てる。
こいつ、まさか、ゲロか?
ゲロのクニヒト少佐なのか?
結構、顔立ち良かったんだなぁと変な感心しながら見てた。
「認めたくないものだな。自分自身の、若さゆえのあやまちというものを」
シ〇ア・アズ〇ブルの格好をしてるゲロが言った。
なんと、どんだけ練習したのか池田〇一さん、そっくりの声だ。
とりあえず、蹴りを入れておく。
まあ、やらされてるだけだろうけど。
「これが若さか……」
蹴られたゲロが呟いた。
今度はZガ〇ダムのシ〇アのセリフかよ。
「お前も同じくらいの年だろうよ」
思わず、俺が突っ込んだ。
「まだだ、まだ終わらんよ」
また、Zガ〇ダムのシ〇アのセリフだ。
「どうしたの? 壊れたのこいつ? 」
俺が皆を見回して聞いた。
「ああ、待ってくれ。ちょっとやり過ぎたんだ」
ミタライ公爵が困った顔をした。
「やり過ぎた? 何それ? 」
「クニヒト少佐がなかなか似てくれないんで、ちょっと、スキル洗脳持ちに頼んで、暗示をかけて貰ったら、とけなくなっちゃって」
「はあああああ? 」
「声も似せたかったから、前から調べてこちらで見つけてた池田〇一さんにそっくりさんの声に似る様に
徹底的にスキル洗脳をかけたらやり過ぎちゃった。でも、ほら声はそっくりだろ? 」
ミタライ公爵が嬉しそうだ。
なんで、嬉しそうなんだよ。
「そこまでする? 」
やり過ぎだろ。
まあ、ゲロだから良いけど。
とりあえず、救世主をシ〇ア・アズ〇ブルにした事の件はこれで良い事にした。
面白いから、このままシ〇アで救世主をやって貰おう。
俺の事がばれなくて、ちょうどいいや。
ただ、あちらの世界と戦争になった時、こちら側のトップがシ〇ア・アズ〇ブルで池田〇一さんまんまの声なんて、向うの人はどんな顔するんだろう。
かなりのインパクトがあるんじゃなかろうか。
「とりあえず、もう、シ〇アの件はいいや」
ミツキがホッとした顔をした。
相変わらず、優しい子だ。
「本当にすまなかった。」
国王が代表して謝った。
「もう、いいよ。お金も貰ったし」
すんごいお金を持ってきた。
恩着せがましく半分で良いと言ったのに全部持ってきてやんの。
カザンザキスさんが和解も出来たし資金も出来たので大喜びで、今日の晩の晩餐会の食事はグレード上げるらしい。
「まあ、こんだけお詫びでお金も貰ったし、もう、帆船とかのぼっちの件もいいよ。水に流すわ」
俺が言うと、再度ミヤビ王女が深く土下座した。
「本当にごめんなさい。悪かったわ。妹さんの事も聞いたの。私は何も知らなかったみたい」
少し、泣きそうな顔している。
「本当にすまなかった」
ヨシアキ中佐もすまなさそうだ。
「我らの不明でございました」
ムラカミ兄弟も頭を下げた。
本当の武人なんだなと。
シ〇アが言いそうになったので先に蹴りを入れておいた。
もうシ〇アのセリフはお腹いっぱいです。
国王が土下座をやめて、席に座ったのを合図に全員が席に座った。
「すべて、話を聞いたんだろ」
国王がじっと俺を見た。
「聞いたよ」
「じゃあ、すまないけど、救世主に戻ってくれないか? 」
「いや、しないよ」
「えええ、困るんだが」
「そんな決定権がお前にあるのか! 」
シ〇アの扮装してるゲロが叫んだ。
またZガ〇ダムのシ〇アのセリフかよ。
「ねぇ、ミタライ公爵。Zガ〇ダムのシ〇アのセリフなんか、皆、知らないよ? 」
「でも、君は知ってるんだな。同じガ〇ダムファンとしてうれしいよ」
ミタライ公爵がマジで喜んでる。
「いや、ファンじゃないし」
「ふっ。恥ずかしがらないでも良いよ」
ミタライ公爵が本当に嬉しそうだ。
なんか、イラッとする。
「なあ、兄弟。このまま彼に救世主役をやって貰ったらどうだ? 」
横にいたアポリトが俺に囁いた
「ああ、そのつもりだ。」
「さすが、兄弟だ。」
これで、万が一俺が手伝う事になり、俺の作戦で救世主がドン引かれても、全部シ〇アのせいだし、さらに言うとゲロのせいになる。
これは最高の身代わりだ。
「兄弟? 」
宰相が不思議そうに聞いた。
「ああ、俺、三人で義兄弟になったんだ。 」
「三人? 他に誰かいるのか? 」
国王が聞いた。
「もう一人いるよ」
「じゃあ、呼んでくれ。甥が世話になってるから挨拶したい」
「わかった」
俺がアオイに頼もうと振り返った。
「もう義兄弟でつながってるから、呼んだら来ますよ。」
アオイが笑顔だ。
「リヴァイア! 来てくれ! 」
「へーリヴァイアって言うのか」
カザンザキスの豪奢な邸宅が見下ろす浜辺に大きな家が海に隣接して出来ている。
家と言うより、車庫に近い。
その扉を開けて、リヴァイアサンが山に登って来て、窓から頭をペコリと下げる。
「義弟のリヴァィア さんだ」
「「「「「ええええええええええええ! 」」」」
「リヴァイアサンじゃないの? これ? 」
宰相が動揺してる。
「うん、リヴァイアサンのリヴァイア さんだから
「なんでやねん」
「じゃあ、さんだと分かりにくいから、リヴァイアサンの リヴァイア君だから」
「別の名前をつけて上げたら? 」
ミヤビ王女がため息をついた。
「なんでだよ。エ〇ァ並みに人気が出た進撃の〇人って作品の一番最強なのがリヴ〇イって名前なんだぞ」
って俺が言い返した。
そしたら、国王と宰相とイジュウイン大公とミヤタ公爵とスギモト公爵とミタライ公爵が前に身を乗り出した。
「「「「「「その話をくわしく! 」」」」」」
このアニオタどもが……。