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全部社会が悪いんやっ! 〜ある救世主として召喚された男の話   作者: 平 一悟
人物紹介は470から475のあたりにあります。
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第二十七部 第十三章 エピローグ

 何という事でしょう。


 このイージス艦、食糧を殆ど詰んでない。


 しかも、リヴァイアとシーサーペントも追っかけて来てるみたいだけど、とても追いつかないくらい早い。


 すでに、あれから二日は経っている。


「止まんないね」


 ミツキが呆れ果てたような顔をしてる。


「本当だね」


 俺が笑顔で答える。


「本当だね、じゃないよ。どうすんのご飯? 」


 すでに、堅パンくらいしか無かったりする。


「そろそろスープの具も無いね。幸い、水と調味料だけはあるけど」


 深雪とさくらが言ってきた。


「当分、具無しスープだな」


 カルロス一世がため息ついた。


「あれ? 親父は? 」


「メイスン中尉が子供と離れ離れになったと少し落ち込んでるから、話に行ってる」


 ミツキが答えた。


「え? 親父にそういうの無理でしょ」


「そうは言ってもね」


 まあ、面識あるの親父しかいないし。


「とりあえず、長いロープは出来たから、聖樹装兵(せいじゅそうへい)着装してて、網降ろして引っ張るか」


 親父が甲板に出て来て言った。


「メイソン中尉はどうなの」


「まあ、軍人だから、大丈夫だけど、とにかく食糧がやばい。幸い、網はあったんで、それで魚を捕まえよう」


「なぜ、聖樹装兵(せいじゅそうへい)で? 」


 カルロス一世が聞いた。


「いや、スピードが速すぎて、人だと網が受ける水の重さで落ちるだろうし」


 親父が笑って言った。


「本当に止めるのも出来ないんだものな」


 クニヒト大佐が横で愚痴った。


「いや、そう言われても、どうやって動くのかも知らんし」


 俺が答えた。


「ちゃんとコントロールしてくれよ。出来るはずだぞ」


 カガが怒ってるようだ。


「そう言われても」


 マジな話、全く意思の疎通が出来ないんで無理です。


「まあ、しゃーないさ。いつかどこかできっと出来るんじゃないかな」


 親父が破顔した。


 慰めにもならんし。


「使徒だのさっぱり分からんな」


 樹老人(じゅろうじん)が首を傾げた。


「多分、十体以上いるはずだがな」 


 親父が意味深に言った。


「マジですか? 」


 俺が驚いた。


「ああ、ただ今のままだと、全部逃げるのに使いそうで怖いな」


 親父が苦笑した。


 むう、絶対逃げれそうだ。


 それは素晴らしい。


「それじゃ、意味ないだろ」


 カガが俺に怒った。


 心が読まれると言うのも困ったもんだ。


「こっちが困るよ」


 カガが憤然とした。


「まずは、目先のタンパク質だな。用心にだが、聖樹装兵(せいじゅそうへい)になってもイージス艦の外に出るなよ? 」


 親父が皆に言った。


「何で、ですか? 」


 ダグダ師匠が親父に聞いた。


「いや、万が一敵認識されたら、攻撃されるかもしれんから」


「ええ? 」


「おいおい、何とかしてくれよ」


 カルロス一世が俺に言った。


「いや、そう言われても、俺もどうしていいか分かんないんで」


 俺も諦め顔で答えた。


 やべぇ、本当にどうしょう。



 

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