第二十七部 第五章 再度襲来
「貴方達は鈴と組んでるの? 」
アオイが自分の支配下においた仮面に語りかけた。
「いいえ、組んでません。ただ、鈴の周りに私を配置させて、<終末の子>の許嫁の一人に乗り移る事を私にさせようとしてました」
「なるほど。で、貴方の本体は? 」
「コンチュエに居ます」
「は? 」
俺が横で驚いた。
「何故、コンチュエにいるの? 」
「メイヴの身体が使いにくいので、本体を移す、次の身体を探しているのです」
「お、おい」
カルロス一世まで動揺してる。
「こ、これは、コンチュエに行った方がいいかもしれんな」
国王が唸った。
「確かにな。いまや大切な同盟国だし。あそこがやられると、パトリダも危ない」
宰相が焦ってる。
「とりあえず、コンチュエに戻るか」
「そうしましょう」
アオイが答えた。
「とりあえず、こちらの問題をかたずけたら行くか」
国王が聞いてきた。
「いえ、すぐ行きましょう」
俺が笑顔で答えた。
「何で、王太子でしょ」
「商人ですが」
「ふっ、伝統の赤ちゃんプレイをした以上、お前は逃げれないのだ」
国王がバーンって感じで言った。
「だけど、俺、おむつまでしてないし」
俺が反論したら、カルロス一世と和真が真っ暗な顔で蹲った。
「おいおい、言い合いすんのは良いけど、こっちの戦力がドンドン激減するぞ」
親父が呆れてる。
突然、すんごい不気味な人形が突っ走ってくる。
ブードゥ教とかそんな感じ。
しかも、点火された爆弾を抱えて。
怖っ!
「来るな! 」
龍女さんが手をかざしたら、その人形が爆ぜて爆発した。
「あらら、ここに居るのばれたな」
俺が苦笑した。
「とりあえず、逃げよう」
親父が言ったので、全員でその場を離れた。
そしたら、しばらくしたら、後でそこが次々と爆発して壊れた。
「あーあー、会議室無くなっちゃったな」
俺がそれを遠くから見ながら呟いた。
「とうとう、お前も殺す状態だな」
親父が笑った。
「どう扱っていいのか分かんないんだけど」
「心配するな。なんとかなる」
親父が胸を張った。
「根拠ないもんな」
「とりあえず、俺、関係無いし」
親父がさらに笑って胸を張った。
「これだからな」
俺が苦笑した。
とりあえず、王宮もあちこちで爆発が起きて、酷い状況だ。
「確かに、これは日本最強とか言われても仕方ないな」
人形を潰しても、相手にダメージ無いし、厄介だなぁ。




