第二十七部 第二章 偵察
とりあえず、いつものごとく、最高会議室の会議場に場所を移す。
カルロス一世が凄い顔してるけど、しょうがない。
面子は俺と国王と宰相と親父とカルロス一世と和真と樹老人とカガだ。
そこへ、ダグダ師匠が入ってきた。
そういえば、ここの所見なかったな。
「樹老人さんの依頼で情報を集めて来たんですけど。あれ? どうしたんですか? 」
ダグダ師匠が横で泡吹いてる樹老人さんを見て驚いてる。
「また、何かあったの? 」
ダグダ師匠が凄い顔してるカルロス一世も見て、俺に聞いた。
「いえ、赤ちゃんプレイの話が衝撃だったらしく」
「赤ちゃんプレイ? 」
「いい大人が赤ちゃんの格好して許嫁によちよちされるわけです」
俺が言うと、和真とカルロス一世がびくっとした。
「ふーん。ヤマトは相変わらず、奥が深いね」
ダグダ師匠が笑った。
むぅ、流石のダグダ師匠だ。
素晴らしい。
「いや、それで終わりなの? 」
カガがダグダ師匠に聞いた。
「いや、この程度の事で驚いてたら、このヤマトと付き合えませんよ」
ダグダ師匠が笑いながら答えた。
「し、師匠」
カルロス一世が男泣きしてる。
やっぱり、師匠は凄いや。
「で、どうでしたか? 」
国王がダグダ師匠に聞いた。
「アマゾネスの主の一人は素敵な旦那が見つかったとかで、喜んで帰って、すぐ結婚式を挙げたみたいですね」
「ほう、うちのルネッサンス人間国宝の彼だな」
国王が頷いた。
「え? ホアンの兄貴は結婚しちゃったの? 」
「ええ、何か随分と太ったみたいですね」
「は? 」
「なんか、アマゾネスの主が甲斐甲斐しく世話して、凄い美食を持って来るので、ガチガチに太ったみたいですよ」
「まじですか? 」
むう、これはこれで幸せなのだろうな。
「問題はもう一人の主ですね。ヤマトに近い島で仲間を使って本拠地みたいなの作って、こちらを狙ってるようです」
「むう、それは厄介だな」
「後、鈴とか言う娘ですが、あちこちで人形で有名な街を襲ってるようですね」
「え? 」
「恐らく、人形が尽きたので補給してるのでしょう」
「なるほど、参ったな」
「後、もう一人ってシャーロットさんとか言うんですか? 」
「え? それは違うと思うんだけど」
「近いうちにこちらに来ると思いますよ」
「ええ? 」
「シャーロットが来ちゃったか」
親父が少し困ったような顔をした。
「え? まずいの? 」
「いや。結構、母さんに似てるからなぁ。俺、苦手なんだよ」
「え? あんな容姿して喧嘩強い系なん? 」
「そーなのよ」
「えええええ? 」
「後、エレネも来るんじゃないかな? 」
「エレネって? 」
「金髪でブラウンの目が印象的な子。この子も母さんに似てるんだよね」
「何で、そんなに無茶苦茶に俺を適当に婚約させた訳? 」
「だって、にんげんだもの」
親父が笑って答えた。
駄目だ、こりゃ。